名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊

名探偵ポアロ：ベネチアの亡霊

『名探偵ポアロ：ベネチアの亡霊』（原題: A Haunting in Venice）は、2023年に公開されたミステリー映画。アガサ・クリスティのエルキュール・ポアロシリーズ『ハロウィーン・パーティ』を原作とし、『オリエント急行殺人事件』、『ナイル殺人事件』に続く、ケネス・ブラナー監督・主演による映画シリーズの第3作です。

あらすじ

物語は第二次世界大戦終戦直後のイタリア・ヴェネツィアを舞台に展開されます。かつて子供たちの命を奪った伝染病の犠牲者の霊が、医師や看護師に祟りをもたらすという曰く付きの館で、引退した名探偵エルキュール・ポアロは、ある降霊会に参加します。しかし、その最中に参加者が殺害される事件が発生。ポアロは、閉ざされた館の中で、複雑に絡み合った謎に挑むことになります。

登場人物

エルキュール・ポアロ (ケネス・ブラナー):
世界的に有名な名探偵。引退後はベネチアで隠遁生活を送っています。過去の事件や戦争での喪失体験から、人との関わりを避け、自信家としての面を抑えています。
アリアドニ・オリヴァ (ティナ・フェイ):
ポアロの旧友であるミステリー作家。かつてはベストセラーを連発しましたが、近年は不調。新作のアイデアを求めてポアロに協力を依頼します。
ロウィーナ・ドレイク (ケリー・ライリー):
屋敷の持ち主である元オペラ歌手。亡くなった娘アリシアの霊と交信するため、降霊会を主催します。
アリシア・ドレイク (ローワン・ロビンソン):
ロウィーナの娘。屋敷のバルコニーから転落死し、警察は自殺と判断しました。婚約者との破談後、精神を病んでいたとされています。
マキシム・ジェラード (カイル・アレン):
アリシアの元婚約者である若きシェフ。降霊会に招待されます。ロウィーナからは敵視されています。
オルガ・セミノフ (カミーユ・コッタン):
ドレイク家の家政婦。アリシアを実の娘のように思っていました。
ドクター・レスリー・フェリエ (ジェイミー・ドーナン):
ドレイク家の主治医。精神的に不安定で、息子に安定剤を常備させています。
レオポルド・フェリエ (ジュード・ヒル):
ドクター・フェリエの息子。早熟で達観した雰囲気を持つ少年です。
ヴィターレ・ポルトフォリオ (リッカルド・スカマルチョ):
ポアロのボディーガードを務める元警部。
ジョイス・レイノルズ (ミシェル・ヨー):
降霊術を操る霊媒師。ハロウィーン・パーティーの夜に降霊会を行います。
ニコラス・ホランド (アリ・カーン):
レイノルズの助手。デスデモーナの異母兄弟。
デズデモーナ・ホランド (エマ・レアード):
レイノルズの助手。ニコラスの異母姉妹。

特徴

本作は、原作『ハロウィーン・パーティ』を大胆に脚色し、舞台をヴェネツィアに移しています。また、ホラー要素を強調し、過去のトラウマに苦しむポアロの心理描写を深く掘り下げています。豪華キャストによる演技も見どころです。従来のポアロシリーズとは一線を画す、新たなミステリー体験が楽しめます。

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