名誉ソムリエ

名誉ソムリエとは

名誉ソムリエ（仏：sommelier d'honneur）は、ワインや日本酒などの団体が定める名誉職であり、称号です。特に日本ソムリエ協会が任命することで知られています。同協会では、ソムリエ・ドヌールを正式呼称としています。

類似の職名・称号として、名誉唎酒師酒匠、名誉唎酒師があります。以下に詳細を解説します。

名誉ソムリエ

日本ソムリエ協会は、国内外の著名な人物を名誉ソムリエに任命することで、ワインや日本酒などの飲料の楽しみ方を広め、協会の活動を周知することを目的としています。

名誉ソムリエの選任要件としては、ワイン等の普及やソムリエの育成に貢献した人物、また、飲食業界ならびに同協会の発展のために尽力する人物が挙げられます。この称号は啓発的な意味合いが強く、過去には閣僚や都道府県知事、市町村長などが任命されています。

具体的な例として、長野県知事（当時）の村井仁氏が2008年に任命されたほか、2016年には石川県知事の谷本正憲氏、福井県知事の西川一誠氏が名誉ソムリエに就任しています。2023年2月には、岸田文雄首相が現職の総理大臣として初めて任命されました。

名誉唎酒師酒匠・名誉唎酒師

日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会では、名誉唎酒師酒匠および名誉唎酒師という職位を定めています。同協会によると、これらの職位は「日本酒及び日本文化の普及、発展に貢献されている方の功績、業績を称え、酒造之太祖久斯之神(出雲佐香神社)より任命される酒泉酒仙の会における職位」とされています。

名誉唎酒師酒匠は、「日本酒及び日本文化の普及、発展に資する功績、業績が顕著であると認められる有識者」に委嘱されます。一方、名誉唎酒師は、「日本酒及び日本文化の普及、発展に資する功績、業績が顕著であると認められる唎酒師あるいは焼酎唎酒師」に委嘱されます。

これらの称号を持つ人々の中には、日本酒の普及啓発に尽力する人も多く、実業家の高城幸司氏が「名誉利き酒師」の表記で書籍を刊行しているのがその一例です。

参考文献

高城幸司著『名誉利き酒師・高城幸司が教える 今から始めて極める『日本酒』趣味によし、ビジネスによしー気軽に楽しむ大人のたしなみー』(クリーク・アンド・リバー社、2013年) ASIN B00EZIZ4B8
『朝日新聞』2008年11月13日朝刊長野全県・2地方版
『毎日新聞』2016年8月10日東京朝刊
『読売新聞』2016年9月5日大阪朝刊福井版
日本ソムリエ協会ウェブサイト「ソムリエドヌール」
日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会ウェブサイト「名誉唎酒師酒匠／名誉唎酒師 名誉唎酒師酒匠／名誉唎酒師」

関連項目

ソムリエ
日本ソムリエ協会

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