名鉄モ45形電車

名鉄モ45形電車について

名鉄モ45形電車は、名古屋鉄道（名鉄）にかつて存在した路面電車の形式で、岐阜市と岡崎市でそれぞれ運用されていました。この電車は、旧美濃電気軌道からの車両および旧岡崎電気軌道からの車両によって構成されており、特にモ45・モ46は戦前からの歴史を持つ木造単車です。これらの電車は、1949年に改番され同一の形式にまとめられたため、異なる背景を持つ車両が同じ名称の下で運行されていました。

モ45・モ46の特徴

モ45・モ46の前身は美濃電導入の木造単車で、1925年に日本車輌製造によって製造されました。戦後、一時的に蘇東線に転出されたものの、1944年には岐阜市内線に戻されました。この2両は全体的な車体構造がモ35形に準じていましたが、オープンデッキ構造を維持し、改造も一切行われないまま運用されていました。

また、1954年には納涼電車として利用されるために一部改造が行われ、座席がクロスシートに変更されるなどリニューアルが施されました。初年度の納涼のシーズンが終わった後も、翌年以降もそのままの仕様で運用され続け、最終的には1957年に廃車されました。

モ47の概要

一方、モ47はおよそ1912年に名古屋電車製作所で製造された岡電1号が前身です。明治期に製造されたこの電車は、車体が小さく、側面には二段羽目のデザインが施されていました。1955年にはライトの形状が変更され、さらにビューゲルへの集電装置の交換が行われました。モ47も岡崎市内線で長らく使用され続け、1960年に廃車となりました。

その後、演出された特別イベントで展示される機会がありましたが、最終的には数年後に解体されています。

モ48・モ49の運用と廃車

モ48とモ49は岡電10号と11号を前身に持つ車両で、1922年と1924年に製造されました。いずれもオープンデッキ構造を採用し、路面電車として機能していましたが、側板のデザインが異なり、古い車体からの移行が行われていました。これらも岡崎市内線で使用されていたが、1960年に廃車され、同年6月にはモ45形全体が消滅することになります。

モ45形の意義

名鉄モ45形電車は単なる鉄道車両以上の存在でありました。時代とともに様々な改造を施されつつも、地域の交通手段としての役割を果たしていたこの電車は、さまざまな技術の変遷と歴史を物語っています。岐阜および岡崎の交通の発展に寄与した背景は、今日においても印象深いものです。

まとめ

名鉄モ45形電車は、その独特な特徴から鉄道ファンや地元の人々に親しまれました。ルーツや運用歴、またその廃車に関する事実は、交通史の一端を成す重要な要素です。過去の電車の運行形態を知ることで、名古屋鉄道の魅力や地域の交通網の変遷を感じることができます。

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