名鉄ワ200形貨車

名鉄ワ200形貨車の概要

名鉄ワ200形貨車は、かつて名古屋鉄道で使用されていた木造の貨車です。具体的には、有蓋車の一種で、1941年に登場しました。この貨車は、明治から大正時代にかけて製造された旧尾西鉄道の貨車を基にしていて、6トンから8トンの積載量を持つ13両が一つの形式としてまとめられています。

特徴と構造

このワ200形の特徴は、製造に関わった会社が多岐にわたるところです。日本車輌製造、鉄道車両製造所、名古屋電車製作所、そして松井自動車工作所などがあり、それぞれの車両は寸法や自重、荷重といったスペックが異なりました。これにより、同じ形式でありながら、車両そのものにはバラツキが存在したのです。

軍需輸送の影響

1944年5月には軍需輸送の必要が高まったことから、名古屋鉄道はワ200形貨車の中から4両（ワ204 - ワ207）を選び、自社で付随車に改造しました。この改造された車両はサ40形として竣工しましたが、1947年には再び貨車としての形に戻され、次の年には廃車となってしまいました。

戦後の運用と消滅

戦後の名古屋鉄道では、ワ200形貨車が東部線、西部線、そして瀬戸線で運行されました。一部の車両は事故からの復旧車両として新川工場、那加分工場、喜多山工場、小牧車庫に配置され、業務に活用されていました。しかし、1968年にはその形式が消滅してしまいました。これにより、名鉄ワ200形貨車の歴史は幕を閉じることとなります。

参考文献

この貨車について知るための貴重な資料として、以下の文献が挙げられます。清水武・田中義人・澤内一晃の『名古屋鉄道の貨物輸送』や、清水武と田中義人の共著である『名古屋鉄道車両史 上巻』などが参考になります。これらの資料には、名古屋鉄道における貨物輸送の歴史や、様々な車両の詳細が記されています。これからの鉄道車両に関心がある方は、ぜひ手に取ってみることをお勧めします。

以上が名鉄ワ200形貨車についての詳細な解説です。さまざまな背景を持つこの貨車は、名古屋鉄道の歴史の一部として、今も多くの人々の記憶に残っています。

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