君の名を呼ぶ

浜田省吾の「君の名を呼ぶ」は、2001年8月1日にリリースされた33枚目のシングルです。この楽曲は、同年8月22日に発売された15枚目のアルバム『SAVE OUR SHIP』からの先行シングルとして発表されました。

リリースに際して、タイアップの話も持ち上がりましたが、その背後にある様々な利害関係に浜田自身が納得できず、最終的にタイアップなしで発売されることとなりました。この決断は、彼の音楽に対する真摯な姿勢を示すエピソードと言えるでしょう。

「君の名を呼ぶ」は、浜田のシングルとしては唯一、バッキング・トラックが収録されているという特徴を持っています。これは、楽曲の持つ繊細なニュアンスや、リスナーがより深く音楽に没入できるようにするための工夫と考えられます。

音楽性について触れると、表題曲である「君の名を呼ぶ」のメロディ自体は、実は1997年には既に完成していました。しかし、浜田自身が納得できる歌詞をなかなか書くことができず、完成までには時間を要しました。最終的に完成した楽曲は、彼の音楽の特徴である、切なくも美しいバラードとして結実しました。この楽曲は、まさに「浜省節」とも言える、情感豊かな作品です。

カップリング曲として収録されている「演奏旅行」は、1980年7月21日に発売された10枚目のEPシングル「明日なき世代」のB面に収録されていた楽曲をリメイクしたものです。過去の作品に新たな息吹を吹き込むことで、彼の音楽の幅広さを示すとともに、長年のファンにとっては懐かしいサプライズとなっています。

「君の名を呼ぶ」は、オリコンチャートで初登場9位を記録し、シングルとしては「LOVE HAS NO PRIDE」以来、3年ぶりのトップ10入りを果たしました。累計8.4万枚を売り上げるヒットとなり、浜田省吾の音楽が多くの人々に支持されていることを改めて証明しました。

収録曲

1. 君の名を呼ぶ
2. 演奏旅行
3. 君の名を呼ぶ (backing track)

参加ミュージシャン

(詳細な情報は省略)

このシングルは、浜田省吾の音楽キャリアの中でも重要な位置を占める作品であり、彼の音楽に対する情熱と、リスナーへの深い愛情が込められています。「君の名を呼ぶ」は、時代を超えて多くの人々の心に響く、普遍的な魅力を持った楽曲と言えるでしょう。

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