和島岩吉

和島岩吉

和島岩吉（わじま いわきち、1905年8月5日 - 1990年5月13日）は、日本の弁護士であり、大阪府羽曳野市の名誉市民です。和島法律事務所の所長を務め、大阪[[弁護士会]]会長、日本弁護士連合会人権擁護委員長、そして日本弁護士連合会会長を歴任しました。俳号として和島陶牛の名も持ち、句集も刊行しています。

生涯

1905年、大阪府南河内郡埴生村（現在の羽曳野市向野）で、馬肉卸商を営む家庭の三男として生まれました。苦学の末、専検に合格。1928年に松江高等学校文科乙類を卒業し、1931年には京都帝国大学法学部を卒業しました。同年、弁護士として開業。

弁護士としては、加藤老事件、徳島ラジオ商殺し事件、狭山事件、甲山事件など、数々の重要な事件で弁護活動を行いました。特に冤罪事件に深く関わり、人権擁護に尽力しました。

1946年には部落解放大阪青年同盟の委員長に就任。1953年には大阪府同和事業促進協議会の会長を務めました。兄である為太郎とは異なり、1960年代後半の組織分裂の際には部落解放同盟側に留まりました。1973年には日本弁護士連合会会長に就任。1985年には大阪人権歴史資料館（現在の大阪人権博物館）の初代理事長に就任しました。

人物

宗教は浄土真宗。文藝、囲碁、俳句、洋画などを趣味としていました。住所は羽曳野市恵我之荘にありました。1975年には勲二等瑞宝章を受章。1981年には松本治一郎賞を受賞しました。

羽曳野市のギャラリーはびきのでは、2015年6月13日から同年8月9日まで「和島コレクション展」が開催され、和島岩吉が収集し、羽曳野市に寄贈した仏像や絵画、刀剣などの美術工芸品約400点の中から選ばれた彫刻の名品が展示されました。

家族・親族

妻 (1910年 - ?)
子
* 長兄：為太郎（1900年8月22日 - ?） - 部落解放運動家。向野水平社の指導者であり、戦後は部落解放同盟を経て、1960年代後半の組織分裂の際に部落解放同盟と袂を分かち、全解連大阪府連の結成に参加しました。


和島岩吉は、弁護士として社会正義の実現に尽力する傍ら、文化人としても豊かな人生を送った人物でした。

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