和歌山ジャズマラソン

和歌山ジャズマラソン

和歌山ジャズマラソン（わかやまジャズマラソン）は、紀州和歌山の地を舞台として開催される、多くの市民が参加するマラソンイベントです。かつては「和歌浦ベイマラソン with ジャズ」の名称で親しまれていましたが、第20回大会を機に現在の名称へと変更されました。

大会の特色

この大会の最大の特徴は、日本では初めてとなる「ミュージックマラソン」としてスタートした点にあります。コース沿道の数カ所にライブステージが設けられ、プロミュージシャンによるジャズの生演奏が響き渡る中をランナーが駆け抜けます。音楽のリズムに乗りながら走るuniqueな体験は、他のマラソン大会では味わえない魅力です。

また、コースの一部は、風光明媚な景観で知られる日本遺産「和歌の浦」エリアを通過します。「絶景の宝庫」と称される和歌の浦の美しい海岸線や歴史的な景観を眺めながら走ることは、参加者にとって忘れられない思い出となるでしょう。

競技志向のランナーからファンランナー、家族連れまで、様々なニーズに応えるため、ハーフマラソンをはじめ、10km、5km、3km、2kmといった多様な距離のコースが設定されています。これにより、幅広い年代層のランナーが自身の体力や目標に合わせて参加できる間口の広さも、この大会の魅力の一つと言えます。

その独創的なコンセプトと地域資源の活用が高く評価され、2020年にはスポーツ文化ツーリズムアワード2020を受賞しています。

歴史

和歌山ジャズマラソンは、2001年に第1回大会が開催されたことからその歴史が始まりました。当初は最長12kmのコース設定でしたが、第3回大会からは本格的なハーフマラソンのコースが設けられ、より多くのランナーが参加できるようになりました。

過去には、第4回大会で台風23号の影響によりハーフマラソンコースが急遽変更されるといった自然災害に見舞われたこともあります。しかし、大会は着実に成長を続け、第8回大会ではエントリー数が12,063人に達し、1万人を超える大規模な大会となりました。以降も、9,000人から13,000人台のエントリー数を維持し、西日本有数の市民マラソン大会としての地位を確立しています。

競技性の向上も図られ、第11回大会からはハーフマラソンが日本陸上競技連盟の公認コースとして認定されています。

ただし、新型コロナウイルスの世界的な流行の影響を受け、2020年および2021年の大会は残念ながら中止となりました。

コース概要

ハーフマラソン

ハーフマラソンコースは、これまでに数度の変更を経て現在に至っています。

初期のコースは、和歌山マリーナシティ前をスタートし、サンブリッジを渡って和歌浦湾沿いのシーサイドロードを進む比較的平坦なレイアウトでした。医大病院前交差点で左折し、あしべ橋を通過後、片男波海水浴場で折り返すルートでした。

第10回大会からはコースが大幅に変更され、スタート地点が和歌山市中央卸売市場に移りました。コース前半には起伏のある雑賀崎エリアを通過するタフな区間が加わりましたが、その後は新和歌浦を経て片男波海水浴場へ至り、従来のコースと同様に和歌山マリーナシティへ向かうルートとなりました。

2020年に開催予定だった第20回大会では、さらにスタート地点を和歌山城に変更するコース変更が計画されていましたが、前述の中止によりこの新コースでの開催は実現していません。しかし、大会が再開される際には、この和歌山城をスタートとする新たなコースでの開催が期待されています。

10km以下のコース

10km、5km、3km、2kmといった短い距離のコースは、和歌山マリーナシティ前をスタート地点とし、同地点をゴールとする設定となっています。ファミリーや初心者でも参加しやすいコースとなっています。

ゲストランナー・運営

大会には、これまでに浅利純子氏やエリック・ワイナイナ氏など、国内外の著名なアスリートがゲストランナーとして招かれ、大会に花を添えてきました。また、桂枝曾丸氏など、地元ゆかりの著名人が参加することもあります。

大会は、和歌山市、和歌山市教育委員会、そして和歌山ジャズマラソン実行委員会が共同で主催しています。多くの地元企業がスポンサーとして大会運営を支援しており、地域を挙げた取り組みによって支えられています。

和歌山ジャズマラソンは、走る喜びと音楽の楽しさ、そして美しい景観が融合した、 uniquely な市民マラソン大会として、多くのランナーに愛されています。

もう一度検索