和銅大橋

和銅大橋について

和銅大橋（わどうおおはし）は、埼玉県秩父市にある荒川に架かる重要な橋であり、秩父市道幹線8号（招木古墳通り）を結んでいます。この橋は1981年に竣工され、長さ143.1メートル、幅10メートルの架け橋として多くの人々に利用されています。

橋の概要

和銅大橋は、河口から116.9キロメートルの位置にあり、構造は最大支間長48メートルの3径間連続鋼鈑桁橋です。橋の幅は車道が6メートル、歩道が2.5メートル設けられており、両側には約0.5メートルの縁石があります。歩道が下流側のみに設置されていることも特徴的です。また、橋の両側には河岸段丘があります。管理者は秩父市で、橋の東側には国道140号の「和銅大橋前」交差点があります。

和銅大橋は秩父市の「グルっと埼玉サイクルネットワーク構想」の一部としても位置づけられており、自転車利用者にとっても重要なポイントとなっています。ただし、公共交通機関の利用はあまり普及しておらず、西武観光バスの「招木」停留所が最寄りです。

歴史的背景

和銅大橋が設置される以前、同地点の直下流に存在していたのが「招木の渡し」という渡船場でした。この渡船は大正時代に開設され、冬の減水期には仮設橋が設置されていましたが、昭和初期に廃止されました。

1977年から1978年にかけて、この橋の建設が始まりました。信頼できる施工会社のもと、総工費6億570万円がかけられ、1981年に最終的な工事が完了しました。当時、この橋の名称は周囲に位置する和銅遺跡や古墳群に因んで「和銅大橋」と名付けられました。公的な開通式が行われ、地域の人々による渡り初めも行われました。

開通後の発展

和銅大橋はその後もメンテナンスが行われ、2011年度には塗替工事が実施されました。これにより、橋の美しさが維持され、2012年には優秀な工事として秩父市から表彰を受けることとなりました。

自然景観と周辺施設

この橋周辺は、三波川変成帯と秩父帯の境界域に位置する美しい河岸段丘地形が広がっています。橋の上流には横瀬川が流れ込み、自然の美しさを感じることができます。また、「和銅黒谷駅」や「和銅鉱物館」といった観光スポットも近くに存在し、訪れる者にさまざまな魅力を提供しています。

さらに、秩父夜祭の際には交通規制が敷かれるため、和銅大橋は国道140号の迂回路にもなります。この橋は、秩父地域にとって単なる交通路ではなく、その存在が地域の歴史や文化と密接に結びついています。

和銅大橋は、歴史、文化、自然の美しさを兼ね備えた重要なランドマークとして、これからも多くの人々に愛され続けるでしょう。

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