唐津 (砲艦)

唐津（からつ） - 日本海軍の砲艦

唐津は、日本海軍に属した砲艦で、その起源はアメリカ海軍の砲艦ルソン（USS Luzon, PG-47）にあります。最初は1941年にアジア艦隊の旗艦としてフィリピンに配備されましたが、1942年5月6日に日本軍の攻撃により自沈しました。この艦がその後、日本海軍に接収されて「唐津」と名付けられ、再生を果たしました。

艦歴の詳細

ルソン

ルソンは、1928年6月1日に上海の江南造船所で竣工し、米海軍の砲艦として最初の役割を担いました。戦局が悪化する中で、1941年には米アジア艦隊の一部としてフィリピンに到着しました。しかし、1942年のコレヒドール沖での激しい戦闘の結果、自らの艦を沈める道を選びました。この結果、ルソンは海の底に消えることとなりました。

唐津となるまで

ルソンの残骸はその後、日本の海軍に接収され、マニラの第103工作部によって修理が行われました。1942年8月1日、日本海軍の艦艇として正式に「唐津」と命名され、砲艦としての役割を担いました。この艦は第3南遣艦隊に編入され、沿岸での対潜任務に従事します。1943年9月28日には、給油艦「早鞆」を護衛中に攻撃を行い、アメリカ潜水艦「シスコ」を撃沈しました。

軍艦としての運命

しかし、唐津の運命は安泰ではありませんでした。1944年3月3日、スル海東部で米潜水艦ナーワルの攻撃を受け、船体前部が大破するという厳しい状況に直面しました。その後、曳航されてマニラに戻りますが、10月1日には軍艦としての地位を失い、その後は修理に入ります。しかし、1945年2月5日、戦局が悪化する中で日本軍は艦を放棄し、唐津は爆破処分されました。艦艇としての運命に幕を下ろしたのは同年4月10日でした。

船長たち

唐津の艦長には、以下のような指揮官が任命されました。

• - 若杉次一 少佐: 1942年8月1日から1943年10月10日まで
• - 馬越正博 少佐: 1943年10月10日から1944年3月3日まで（戦死し、同日付で海軍中佐に任命）
• - 眞方信男 大尉: 1945年1月16日から1945年2月25日まで

このように、唐津はアメリカ海軍の艦を基にした日本海軍の砲艦として、特異な歴史を刻みました。艦の歴史は艦自体がどのように国を越えて使用されたのかを物語るものであり、戦争の厳しさを反映しています。今後もこのような艦の歴史を知ることで、戦争の影響や海軍の役割を理解する助けとなるでしょう。

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