善応寺 (美濃市)

善應寺について

岐阜県美濃市吉川町に位置する善應寺は、慈雲山と号する曹洞宗の寺院です。この寺は、元和2年（1616年）に、豊臣方に与して滅亡した佐藤氏の菩提を弔うために創建されました。

歴史

創建当初は別の宗派の寺院でしたが、寛文8年（1668年）に、関市にある龍泰寺の十八世住職であった長霊正鎮を招き、曹洞宗の寺院となりました。

江戸時代中期には、十一世住持として玄透即中がこの寺に住職しました。玄透即中は、後に永平寺の五十世住職となり、荒廃していた永平寺の再建に尽力したことで、「永平寺中興の祖」と称えられています。寺内には彼の墓が設けられており、その功績を今に伝えています。

文政12年（1829年）には、火災に見舞われ、寺の一部を除いて焼失しましたが、その後再建されました。

文化財

善應寺には、玄透禅師の墓のほか、円空作の誕生仏と阿弥陀来迎図が美濃市の文化財に指定されています。これらの文化財は、寺の歴史と文化的な価値を示す重要な要素となっています。

札所

境内に弘法堂があり、中濃八十八ヶ所霊場の三十六番札所となっています。多くの参拝者が訪れ、信仰を集めています。

参考資料

* 『美濃市史　通史編　下巻』　p437　美濃市編　1980年


善應寺は、歴史と文化が深く結びついた寺院であり、多くの人々にとって心の拠り所となっています。

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