喜名哲裕

喜名 哲裕（きな てつひろ）

喜名哲裕は1976年12月10日、沖縄県那覇市に生まれた元サッカー選手およびサッカー指導者であり、ポジションはミッドフィールダー（MF）であった。高校時代からその才能が際立ち、全国高校選手権においてもドリブルでの独走ゴールを決め、優秀選手に選出されるなど印象を残した。

サッカーキャリアのスタート

1995年に沖縄県立那覇西高等学校を卒業後、Jリーグの名古屋グランパスエイトに加入。沖縄からは石川研に続く2人目のJリーガーであり、プロ初出場を果たした試合は1995年6月のベルマーレ平塚戦であった。その後、1996年には38試合に出場するなど活躍したが、右膝の怪我との闘いにより、厳しい時期を迎えることとなる。

移籍とリハビリ

1998年にはオランダへ渡り、長期にわたるリハビリに臨むことになり2年近く公式戦から遠ざかった。2000年にはFC東京に期限付き移籍し、翌年には完全移籍に至った。特にFC東京ではボール保持と展開力に優れたプレーヤーとしての役割を果たしていたが、2002年以降は宮沢正史の台頭によって出場機会が減少した。

J2リーグでの活動

その後、大宮アルディージャやアビスパ福岡、東京ヴェルディ1969などのクラブを渡り歩き、2007年にはロッソ熊本に移籍。中盤でのゲームコントロールを担い、リーグ準優勝やJ2昇格に貢献した。2008年には再びJ2での戦いに挑むものの、右膝の手術も影響し、出場は限られた。

2010年からは地元の海邦銀行SCでプレーし、2011年にはB級コーチライセンスを取得。2012年には引退セレモニーを行い、長い選手生活に終止符を打った。

指導者としての道

引退後は指導者としてのキャリアをスタートさせ、2016年にはFC琉球U-18ユースの監督に就任。2021年にはFC琉球のトップチーム監督に就任し、沖縄出身者として初めてJリーグの監督となった。就任からわずか数試合で契約を更新するなど、その手腕が期待されていたが、2022年に解任されることになった。

その後もFC琉球のアカデミーアドバイザーや強化部スポーツダイレクター補佐を務め、2023年に再度トップチームの暫定監督に就任し、すぐに正式な監督に任命された。

また、2024年シーズンからは大宮アルディージャのヘッドコーチに就任することが決まっている。喜名は多くのクラブでプレーし、監督としてもキャリアを進める中で、沖縄のサッカー界において確固たる地位を築いている。

所属クラブ

• - 高良FC
• - 那覇市立小禄中学校
• - 沖縄県立那覇西高等学校
• - 名古屋グランパスエイト (1995-2000)
• - FC東京 (期限付き移籍: 2000)
• - FC東京 (2001-2003)
• - 大宮アルディージャ (2004)
• - アビスパ福岡 (2005)
• - 東京ヴェルディ1969 (2006)
• - ロッソ熊本 / ロアッソ熊本 (2007-2009)
• - 海邦銀行SC (2010-2011)

喜名哲裕は、選手としてのキャリアだけでなく、指導者としても沖縄サッカーの発展に寄与し続けている。

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