喜国雅彦

喜国 雅彦: 日本の漫画家

喜国雅彦（きくに まさひこ）は、1958年10月17日生まれの日本の著名な漫画家で、香川県高松市出身です。多摩美術大学の油絵学科を卒業し、同じく漫画家である国樹由香と結婚しています。彼の作品や活動は多岐にわたり、特にギャグ漫画での成功が際立っています。

来歴

喜国は高校生のころ、萩尾望都やガロ系の漫画を読みながら漫画家を夢見るようになりました。その後、多摩美術大学に進学し、そこでしりあがり寿や祖父江慎、しゅりんぷ小林といった仲間と出会います。1981年、風雅の名義で『週刊ヤングジャンプ』に「ふぉ～てぃん」が掲載されてデビューを果たしましたが、その後しばらくは商業雑誌に作品が掲載されませんでした。

彼は仲間たちと同人誌を作成し、他の作家のスタイルと誤解されたことで、ギャグ4コマを描いて再デビューを果たしました。1987年から1991年にかけて連載された『傷だらけの天使たち』は、彼を人気ギャグ漫画家へと押し上げ、その後アニメ化もされました。1980年代末から1990年代初頭には、パロディを用いた麻雀漫画を多数発表し、成功を収めました。この作品群は『mahjong まんが王』や『mahjong まんが大王』として出版されています。

1989年には、みうらじゅんと組んだバンド「大島渚」で活動し、「カリフォルニアの青いバカ」でベストソング賞を獲得。次第に音楽にも目を向け、「ROCKOMANGA」の連載を開始しました。1990年には、竹書房より月刊誌を発行し、その後初の非ギャグ作品『月光の囁き』が1994年に連載開始。これは後に実写映画化されています。

喜国の作品はギャグ漫画を中心に派生し続けていますが、近年では探偵小説に関するエッセイも執筆しています。興味を持った古書収集が影響し、彼は推理作家の仲間とも交流が深く、本格ミステリ作家クラブの会員でもあります。

人物像

喜国は一人っ子でアルコールは一切飲むことができません。趣味としてはマラソンを行い、東京マラソンの参加経験もありますが、走ること自体は心の健康管理だとし、自身の趣味を楽しんでいます。初期の作品では、自身の身体的特徴をネタにした自虐ネタも見られます。

彼は、東日本大震災の際にボランティア活動を行い、活動の様子をエッセイにまとめた作品も含まれています。彼は音楽と漫画の両方でアートに対する情熱を持ち続けており、『BURRN!』誌での連載は特に有名です。

受賞歴と作品リスト

喜国雅彦はその活動を通して、いくつかの賞を受賞しています。著名な受賞歴には1997年の第4回みうらじゅん親友漫画賞、2015年の第68回日本推理作家協会賞、2017年の第17回本格ミステリ大賞などが含まれます。

作品としては、「傷だらけの天使たち」から始まり、多くのギャグ漫画やエッセイが存在します。また、彼の漫画スタイルやユーモアは世代を超えて愛されています。

最近の活動

2023年の秋、喜国は自身の健康上の理由から漫画家引退を発表しましたが、連載中の『ROCKOMANGA!2』は続けていく意向を示しています。彼の作品や影響力は、今後も多くのファンに愛され続けることでしょう。

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