喬冠華

喬冠華（きょう・かんか）

喬冠華（1913年3月28日 - 1983年9月22日）は、中華人民共和国の政治家であり、外交官です。彼は文化大革命の末期に外交部長を務め、国際的な舞台で活躍しました。

生涯

学生時代から報道活動

喬冠華は清華大学で哲学を学び、その後、日本の東京帝国大学（現在の東京大学）に2年間留学しました。さらにドイツのテュービンゲン大学に進学し、哲学博士の学位を取得しました。学究生活を送る傍ら、日中戦争中は報道にも携わり、1942年秋から日中戦争終結まで、重慶で『新華日報』の国際コラムを担当しました。

外交官としてのキャリア

1946年初頭、喬冠華は周恩来に従って上海へ向かい、中国共産党代表団に参加しました。同年暮れには香港に赴任し、新華社香港支社長に就任しました。その後、1951年には朝鮮戦争の停戦交渉に参加し、この関係から北朝鮮の金日成とは個人的な親交があったとされています。1954年には、第一次インドシナ戦争休戦に関するジュネーヴ会議に出席する周恩来に随行しました。

国連代表

1971年、中華人民共和国が国連代表権を獲得すると、喬冠華は同国初の国連代表団団長として国連総会で演説を行いました。これは中国外交における重要な転換点となりました。

米中関係

1972年、リチャード・ニクソン米大統領が中国を訪問した際には、ヘンリー・キッシンジャー国家安全保障問題担当大統領補佐官との交渉に当たり、米中共同声明を起草しました。この声明は、米中関係正常化の基礎を築くものとなりました。

外交部長

1974年、喬冠華は外交部長に就任しました。しかし、その就任は四人組の引きによるものだったため、文化大革命終結後の1976年11月、第4期全人代第3回会議で外交部長を解任されました。解任後は、中国人民対外友好協会の顧問を務めました。

家族

元北朝鮮駐在大使で外交部副部長の喬宗淮は、喬冠華の息子です。

人物

喬冠華は、卓越した語学力と国際感覚を持ち、 complexな国際情勢の中で、中国の国益を守るために尽力しました。その功績は、現代中国外交史において特筆されるものです。

外部リンク

中国外交部の公式サイト

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