嘉麻市バス

嘉麻市バス：福岡県嘉麻市のコミュニティバス

嘉麻市バスは、福岡県嘉麻市で運行されているコミュニティバスです。2006年の市町村合併で誕生した嘉麻市は、旧山田市と旧嘉穂町のバス事業を継承し、現在の嘉麻市バスを設立しました。西鉄バスの路線廃止に伴う代替交通として運行を開始した嘉麻市バスは、当初は旧市町村ごとに「山田バス」と「嘉穂バス」に分かれていましたが、2019年4月からは路線再編が行われ、「稲築バス」も加わり、さらに2020年1月にはデマンドバスも導入されました。2020年4月には路線体系の大幅な見直しが行われ、幹線路線、枝線路線、デマンドバスの3種類に整理されました。

嘉麻市バスの歴史

嘉麻市バスの歴史は、西鉄バスの路線廃止に遡ります。2003年、西鉄バス筑豊伊田支社の路線廃止を受け、山田市は代替として乗合タクシーを運行開始。翌年には西鉄バス筑豊大隈支社の路線廃止を受け、山田市バスと嘉穂町バスが誕生しました。2006年の嘉麻市発足後も、合併前の制度を踏襲していましたが、2008年には「嘉麻市バス条例」を施行し、運賃の統一や路線再編を行いました。その後、2011年には稲築地区を運行する稲築線が、2019年には稲築桂川線が新設されました。2019年10月には「バス来る嘉麻」という総合バスステーションも開業し、交通拠点としての機能も強化されています。

運行システムと路線網

2020年4月からは、幹線路線、枝線路線、デマンドバスという体系で運行されています。幹線路線は、主要地域を結ぶ重要な路線で、稲築桂川線、熊ヶ畑桂川線、市内循環線（東回り・西回り）の3路線があります。枝線路線は、幹線路線を補完する役割を担い、デマンドバスは、利用者の需要に応じて運行される柔軟なシステムです。

日祝日や年末年始には、枝線路線とデマンドバスは運休します。また、2019年以前は、自家用自動車（白ナンバー）と一般旅客自動車（緑ナンバー）による運送が併存していましたが、2020年4月からは一般旅客自動車による運送に統一されています。

各路線の詳細

幹線路線① 稲築桂川線: 下鴨生駅と桂川駅を結ぶ路線で、嘉穂観光が運行を請け負っています。1日12往復運行され、嘉麻市役所や稲築病院を経由する便が中心です。

幹線路線② 熊ヶ畑桂川線: 旧山田市域と碓井地区、桂川町を結ぶ路線で、1日に17～18往復運行されます。田川市のコミュニティバスと接続する便もあります。

幹線路線③・④ 市内循環線: 総合バスステーションを起点に、嘉麻市役所、志耕館高校、稲築病院などを経由する循環路線です。東回り（山田方面）と西回り（碓井方面）の2路線があり、相互に接続しています。

デマンドバス: 嘉穂地区を中心に運行され、従来の路線ではカバーしきれない地域にも対応しています。稲築地区、碓井地区、山田地区にもデマンドバスが導入されています。

運賃と定期券

2020年4月1日からは、市内乗降200円（小学生半額）、市外乗降400円（小学生半額）に改定されました。60歳以上の高齢者には割引制度が適用され、回数券や定期券も利用可能です。デマンドバスも利用可能です。

車両

日産シビリアン、日産キャラバン、トヨタコースター、日野ポンチョなど様々な車両が使用されています。2020年の路線再編を機に、地元のイラストレーターによるラッピングが施された専用車両が導入されています。

まとめ

嘉麻市バスは、地域住民の足として重要な役割を担っています。歴史と変遷を理解することで、嘉麻市の公共交通機関の現状と未来が見えてきます。今後も、地域住民のニーズに応じたサービスの提供が期待されます。

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