嘘と煩悩

アルバム『嘘と煩悩』の詳細

KREVAの7枚目のスタジオアルバム『嘘と煩悩』は、2017年2月1日にSPEEDSTAR RECORDSからリリースされました。この作品は彼のオリジナルアルバムとしては『SPACE』に続く4年ぶりのものであり、SPEEDSTAR RECORDSに移籍してから初めてのアルバムでもあります。

アルバムは通常盤に加え、初回生産限定の嘘盤と、完全生産限定の煩悩盤の3形態でリリースされました。嘘盤は紙ジャケット仕様で、DVDと特別なCD型コースターが付属しています。一方、煩悩盤は限定6908枚生産され、3Dジャケット仕様が採用されています。また、各盤には本作のリリースを記念したコンサートリハーサルの招待やオリジナルポスターが当たるキャンペーンチラシが封入されており、対象店舗では特別な特典も提供されています。

興味深い点として、本作にはシングル曲が収録されておらず、オリジナルアルバムでは初めての試みとなります。そして、ジャケットデザインは初めて女性が担当したことも特筆すべき点です。

アルバムタイトルの由来

アルバムのタイトル『嘘と煩悩』には深い意味が込められています。これまでのアルバムタイトルがシンプルなものであったため、KREVAは引っかかりのある言葉を使いたいと思っていたところ、かねてから温めていたこのタイトルが浮かびました。「嘘八百＋百八の煩悩=908」という背後にある数式も興味深いものです。5、6年前から考えていたこのアイデアは一度は却下されたものの、彼の思い入れが強く、この作品に取り入れられました。このタイトルについて、KREVAは「シンプルさとトリッキーさを融合させたもの」と表現しています。

制作エピソード

アルバム制作にあたって、KREVAは各曲を丁寧に仕上げることに力を注ぎましたが、アルバム全体のコンセプトや曲順にはあまり考えを巡らせることができなかったと語っています。そのため、曲順はディレクターのCHIHARUからの提案を採用しました。この新しいアプローチはKREVAにとって初めての経験であり、タイトルが決まった2016年5月から多くの曲の制作を開始しました。

4年間のブランクの間には、トラックは常にあったものの、歌詞がなかなか書けないという悩みもありました。また、ライブに重きを置いていたため、完成したアルバムを再度解体してライブ用のアレンジに取り組む必要がありました。これも制作期間が長引いた理由の一つです。サウンド面では、多くの曲がコード進行から作られ、ビート中心の制作は少なかったとも述べています。

収録曲の紹介

『嘘と煩悩』には多彩な楽曲が収録されています。アルバムのタイトル曲「嘘と煩悩」は、タイトル決定後の制作に入りました。特に印象的なのは「想い出の向こう側 feat. AKLO」で、KREVAと親交のあるAKLOが参加しています。この曲では過去を振り返り、現在を生きることの大切さが歌われています。「もう逢いたくて」は収録曲の中で最初に完成したもので、KREVAの個人的な思いを反映したものとなっています。

その他の楽曲も個々に独自の視点やテーマがあり、KREVAの成長を感じさせる作品となっています。全体として、トリッキーさとシンプルさを融合したアルバムは、KREVAの音楽的な挑戦を見せつけるものとなっています。アルバム発売後、2月3日からはコンサート・ツアー「KREVA CONCERT TOUR 2017「TOTAL 908」」も開始され、多くのファンを魅了することでしょう。

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