噂の刑事トミーとマツ

噂の刑事トミーとマツ

『噂の刑事トミーとマツ』（うわさのけいじトミーとマツ）は、1979年から1982年にかけてTBS系列で放送された日本のテレビドラマです。毎週水曜日の夜8時から放送され、計二期にわたるこの番組は、外見や性格が正反対の二人の刑事、岡野富夫（トミー）と松山進（マツ）のコンビが中心となります。彼らは「トミマツコンビ」として知られ、様々な事件を解決しながらも、時に衝突し合う様子が描かれます。

ストーリー概要

トミーとマツは、警視庁富士見署捜査課の新米刑事です。トミーは性格が非常にお timid で、すぐに怖くなってしまい、逆にマツは大胆で行動的な性格を持っています。毎回のエピソードでは、トミーが恐怖に打ちひしがれ、一瞬の勇気を振り絞って悪党を逮捕する姿が特徴的で、特に「お前なんか男じゃない、おとこおんなで十分だ！ おとこおんなのトミコ！」というセリフがトミーの奮起を促すシーンが印象的です。

このドラマはその明るい作風が特徴で、当時の刑事ドラマに多かった捜査員の殉職シーンが無いことで、視聴者から人気を得ました。実際、視聴率も良好で、初回は平均17％という高い数字を記録しました。国広富之（トミー）と松崎しげる（マツ）という主演二人の息の合った演技も評価され、のちにこの作品が「和製スタ・ハチ」と称されるほど影響を与える存在となりました。

制作背景

番組の企画当初は、タイトルが「噂の刑事」だけでしたが、製作陣がアメリカの人気刑事ドラマからインスパイアを受けた結果、主演の二人の愛称を冠した現在のタイトルに変更されました。この変更は、松崎が自身の意見を反映させた結果とも言われています。

ドラマの内容は、首都圏のタクシーが取材の主題となることが多く、トミーとマツが協力し合いながら中央警察署の内部抗争を乗り越える様子が描かれました。彼らの個性もまた、ストーリーを豊かにしていました。

登場キャラクター

物語には、トミーとマツだけでなく、様々なキャラクターが登場します。課長の高村や、キザな警部補の片桐、情に厚い南田刑事など、一癖も二癖もある捜査員たちの横顔も魅力です。彼らはトミマツコンビと共に事件に挑む様子が描かれ、視聴者に愛されました。特に、トミーの姉、岡野幸子も重要な役割を果たし、弟を支える存在として物語に厚みを出しています。

音楽と映像

音楽については、主題歌は松崎しげるが務め、物語を盛り上げる役割を果たしました。オープニングテーマはオリジナルのインストルメンタルであり、ストーリーに合わせた特有のアレンジが施されています。また、オープニングからは視聴者を惹きつける映像が展開されました。

その後の影響

番組の終了後も、トミーとマツは特別番組や映画、さらにはアニメなど、さまざまなジャンルでの復活を果たしました。特に、2007年には25年ぶりに再度二人のコンビが登場し、懐かしさを感じさせる瞬間を提供しました。このように、トミーとマツは日本の刑事ドラマとしての地位を確立し、今でも多くのファンに支持されています。

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