四国らしんばん

『四国らしんばん』

『四国らしんばん』（しこくらしんばん）は、四国地方に向けた地域情報番組です。四国地方にある日本放送協会（NHK）の各放送局が制作を担当し、NHK総合テレビジョンで放送されています。

番組の放送時間は、本放送が毎週金曜日の19時30分から19時57分までの枠で放送されています。また、後日、再放送が土曜日の11時15分から11時42分までの時間帯に行われています。ただし、これらの放送時間は過去に変遷があり、2015年度までは本放送が19時55分終了、2016年度および2017年度は19時58分終了でした。再放送の時間帯も、2021年度までは10時55分から11時22分でした。

番組名の表記は、2018年3月までは漢字で『四国羅針盤』と書かれていましたが、それ以降は平仮名表記の『四国らしんばん』に変更されました。金曜日の19時台に放送される四国地方向けの地域情報番組としては、この『四国らしんばん』というタイトル（漢字表記時代を含む）での放送期間が最も長くなっています。

番組の内容

『四国らしんばん』は、放送回ごとに一つのテーマを深く掘り下げるスタイルで進行します。テーマに関連する取材に基づいた報告や、識者・専門家へのインタビューを通じて、四国地方が現在抱える現状、課題、社会的な問題点、経済や文化の新しいトレンド、そして時には地域を明るくする話題などを多角的に検証します。

番組のスタジオにはゲストを招き、取材内容やテーマについてさらに議論を深めます。その内容は、国の主要な社会問題を取り上げるNHKの報道番組『クローズアップ現代』や、首都圏の情報を深掘りする『首都圏情報 ネタドリ!』の四国版とも言える構成と言えるでしょう。

制作体制

番組の制作は、四国地方にあるNHKの松山、高松、徳島、高知の各放送局が持ち回りで担当しています。しかし、番組の顔となるメインキャスターは、原則としてNHK松山放送局のアナウンサーが務める体制が取られています。

放送の特例と県域差し替え

本放送および再放送にはいくつかの例外や特例が存在しました。過去には、高知放送局が2009年度まで本放送の時間に独自の地域番組『とさ金』を放送しており、『四国らしんばん』は同時間帯には放送されませんでした。2010年度からは『とさ金』が20時台に移動した（『とさ金8』）ため、四国全域で本放送が同時に行われるようになりました。

また、再放送の時間帯にも一時的な変更がありました。例えば、過去には土曜日の9時00分から9時25分に再放送された時期があります。さらに、2019年4月から1年間だけ、土曜日のNHKニュース『おはよう日本』の四国エリア版『おはよう四国』が一旦終了した際に、その後の時間帯である7時35分から8時00分枠で再放送されたこともありました。

一部の放送局では、再放送の時間帯に独自の編成を行うこともありました。徳島放送局は2009年度から2012年度まで、高松放送局は2010年度から2012年度まで、再放送の時間を利用して大阪放送局制作の経済情報番組『ビジネス新伝説 ルソンの壺』を放送していました。

また、番組の内容によっては、全国向けの地域番組紹介枠（かつて存在した『地域発!ぐるっと日本』など）で全国放送されたり、海外向けのNHKワールドで放送されることもあります。

さらに、毎月1回程度の頻度で（年間およそ11本）、この『四国らしんばん』の本放送が休止され、代わりに四国4県それぞれで制作・放送される県域別の地域情報番組に差し替えられます。この県域番組への差し替えは、本放送だけでなく、その後の再放送の時間帯でもそのまま行われます。各県の差し替え番組は以下の通りです。

愛媛県（松山放送局）：『ひめDON!』
香川県（高松放送局）：『さぬきドキッ!』
徳島県（徳島放送局）：『あわとく』
高知県（高知放送局）：『とさ金』

これらの県域番組は、それぞれの県のよりローカルな話題や課題に焦点を当てて制作されています。

『四国らしんばん』は、このように四国全体の視点と、時には全国・海外の視点も交えながら、地域の情報発信を担う重要な番組として放送が続けられています。

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