四季社

四季社（しきしゃ）

四季社は、かつて東京都豊島区に存在した出版社です。1988年に有限会社筒井企画事務所として設立され、1997年に株式会社四季社へと改組されました。寺院向けの直販書籍に強みを持ち、後に一般書店向けの書籍も刊行するようになりました。

歴史

四季社は、1988年7月に筒井義宏氏によって有限会社筒井企画事務所として創業しました。その後、1997年に株式会社化し、社名を株式会社四季社に変更しました。この際、株主や社外取締役には、日本の有力寺院の住職が多数就任しました。

創業当初から寺院向けの直販書籍に強みを持っており、1999年以降は取次ルートを通じて書店向けの書籍も刊行するようになりました。2012年には、中西進著作集（全36巻）を完結させ、その業績が中西氏に文化勲章をもたらし、ひいては元号選定にも影響を与えたと言われています。書籍のほか、DVD制作販売や寺院向けのパソコンソフトなども手掛けていました。

自己破産

2013年8月30日、四季社は東京地方裁判所に自己破産を申請し、同年9月4日に破産手続き開始決定を受けました。2007年12月期には約4億8,500万円を計上していた年売上高は、2012年12月期には約1億8,100万円と大幅に減少しました。この売上減少の要因として、書籍関連の取り扱いが減少していたことに加え、2011年3月の東日本大震災の影響で、被災地域の寺院を中心に書籍購入が控えられたこと、さらに在庫負担軽減のため新商品の発売を抑制したことなどが挙げられています。

破産後の状況

四季社の破産後、書籍や経本などの出版物の大半は、東京都練馬区に本社を置く有限会社仏教出版が管財人から買い取り、販売しています。また、CDやDVDなどの音源・映像著作権と販売権は、京都の市原栄光堂が管財人から買い取り、販売を継続しています。

特記事項

四季社は、1933年から存在した同名の出版社（詩の同人雑誌『四季』を刊行）とは別の会社です。自己破産時の会社情報は、資本金9,950万円、代表取締役社長は筒井義宏氏、従業員数は13名、本社所在地は東京都豊島区西池袋五丁目26番16号でした。負債総額は約4億円でした。

外部リンク

有限会社仏教出版
市原栄光堂

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