四宮正貴

四宮 正貴（しのみや まさき）

四宮正貴は1947年3月17日に東京都文京区に生まれ、2021年4月4日に74歳で亡くなるまで、日本の右翼運動と評論活動に多大な影響を与えた作家である。東京の二松学舎大学文学部国文学科を卒業後、同大学付属図書館で司書として7年間勤務し、研究室助手も兼ねていた。その後、1972年に新右翼団体「一水会」を鈴木邦男や阿部勉らと共に創設し、右翼活動に本格的に関与し始める。

1976年からは新聞記者やフリーライターに転身し、1982年には「四宮政治文化研究所」を設立。自らの思想や見解を広めるため、月刊誌『政治文化情報』を1984年から発行し、2010年からは季刊誌『伝統と革新』も手掛けた。彼の著作は多岐にわたり、自身の思想を反映した作品を多数世に送り出した。

中でも『天皇国日本論』や『創価学会を撃つ!!』は代表的な著作であり、彼の強い愛国心と社会に対する批判的な視点が色濃く表れている。特に万葉集の研究はライフワークとして知られ、自ら短歌も詠むなど日本の古典文学に深い愛着を示していた。

また、四宮はテレビ番組『朝まで生テレビ』にも出演しており、放送回の中での討論は彼の激しい言動と共に印象的であった。2004年の放送では、田原総一朗とのやり取りでの発言が物議を醸し、翌日以降彼のウェブサイトへのアクセスが急増するなど、注目を集めた。この出来事からは、四宮の言論が一般の関心を呼ぶ存在であったことが伺える。

四宮の影響力は彼の生涯を通じて続き、特に政治・文化の分野では独特の立ち位置を確立し続けたが、2021年4月4日、東京都内の自宅にて脳溢血により他界。最期のブログ更新は死去前日のものであり、彼の言葉や思想はファンや支持者たちに引き継がれていくこととなる。

四宮政治文化研究所が発行していた季刊『伝統と革新』も、2021年5月に発行の第38号で終刊となり、彼の存在感が一つの時代を終えたことを示している。

彼の著作は多様であり、歴史や文化、政治に関する鋭い視点が密接に絡み合う。その中で、太い筆や大胆な言葉で表現された彼の思想は、今なお多くの人々に影響を与え続けている。四宮の生き様や言葉は、彼を支持する者たちだけでなく、対象とした様々な人々にとっても刺激的なものであった。今後も彼の考えや著作は、日本の右翼思想や文化の中で重要な位置を占め続けるだろう。

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