四股

四股（しこ）についての詳細

四股とは、相撲の動作の一つで、力士が土俵の上で片足を持ち上げて強く地面を踏みつける所作を指します。元々は「醜足（しこあし）」と呼ばれ、相撲においては基本的かつ重要な稽古の一環とされています。また、地を踏み鎮めるという宗教的な意味も込められています。この動作は、相撲における力の源泉となるため、正しく身に付けることが必要です。

四股の基本的な手順

四股を行う際、まず「腰割り」の姿勢をとります。この姿勢は、股関節をゆるめて開き、膝とつま先を同じ方向に向けることが求められます。重心はかかと内くるぶしの真下にセットし、腰をしっかり下ろしますが、腰を深く下げることよりも、上体をまっすぐに保つことが大切です。これにより、重心線に沿った骨の並びを整えることができます。

次に、腰割りの姿勢を維持しながら、足を交互に上下させる動作「四股」に移ります。この際、全身をリラックスさせて重心を移動し、軽く体を傾けます。手を膝に添え、力を入れながら、つま先から地をしっかりと踏みます。膝は横に開き、地面に踏んだまま足を引きつけずに持ち上げることが重要で、尻を後ろに出さずに上体から腰をまっすぐに保つ必要があります。

四股を実践するイメージとしては、例えば力士の片山伸次が挙げられますが、足を極端に高く上げるとバランスを損ねやすくなるため、自分に合った高さで行うことが推奨されます。相撲での格言に「四股は足の裏を見せるな」というものがあり、上げる足の膝を上向きに保ちながら、軸足をゆるやかに伸ばすことが求められます。

四股の効用

四股を続けて行うことで、特に下半身の筋力向上や柔軟性の改善が図れ、これは相撲技術を学ぶ上で基礎的な能力となります。動作中に大臀筋や中臀筋が鍛えられ、相撲のみならず多くのアスリートにとっても効果的なトレーニングとして活用されています。実際、著名なアスリートであるイチローや黒柳徹子なども、トレーニングメニューに四股を取り入れています。

四股に関するイベント

近年、四股に関連する注目すべきイベントもあります。2022年10月7日、両国[[国技館]]で開催された大[[相撲]]ファン感謝祭では、親方たちや関取たちが観客と一緒に「同時に四股を踏んだ最多人数」に挑戦しました。その結果、従来の記録である250人を大きく上回る400人が参加し、記録更新を達成しました。

四股はその特異な動きから、力士のみならず一般のトレーニングにも取り入れられ、多くの人々に愛されている文化的な側面もあります。正しい方法での四股を続けることで、体力や柔軟性を高め、相撲の技術向上に貢献できるでしょう。

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