国家宇宙研究開発機関

ナイジェリア国家宇宙研究開発機関（NASRDA）は、1998年に設立されたナイジェリアの宇宙機関です。本部を首都アブジャに置き、同国の宇宙開発を推進する役割を担っています。

初の人工衛星打ち上げ

NASRDAは、2003年にイギリスのSSTL社からNigeriaSat-1を購入し、ロシアのコスモス3Mロケットによって打ち上げました。これはナイジェリアにとって初の人工衛星となり、宇宙開発における重要な一歩となりました。NigeriaSat-1は、災害監視衛星コンステレーションの一部として、地球観測ミッションに従事しました。

アフリカ初の静止軌道衛星

2007年5月には、アフリカ初の静止軌道衛星となるNigComSat-1が打ち上げられました。この衛星は、中国が開発から打ち上げまでを一括して受注し、中国の衛星ビジネスにおける大きな成功事例となりました。NigComSat-1は通信衛星として運用されましたが、2008年11月に故障に見舞われました。しかし、2011年までに代替機となるNIGCOMSAT-1Rが、ナイジェリア側の追加負担なしで打ち上げられることになりました。これは、中国がNigComSat-1の故障に対する補償として代替機を提供したためです。

国産衛星開発への挑戦

NASRDAのロバート・ボロフィス局長は、2018年までに他国の支援を受けずに国産衛星を打ち上げる計画を発表しました。この計画は、ナイジェリアの宇宙開発における自立を目指すもので、同国の技術力向上への期待が高まりました。また、ボロフィス局長は、2015年までに初のナイジェリア人宇宙飛行士を宇宙に送り込むプロジェクトも発表しました。この計画は、ナイジェリアの宇宙開発に対する国民の関心を高め、若年層の科学技術への興味を刺激する目的がありました。これらのプロジェクトは、ナイジェリアの宇宙開発における大きな目標であり、その達成には多くの課題が伴いましたが、NASRDAは着実に進歩を遂げました。

参考文献

• - NASRDA Homepage
• - ナイジェリア国家宇宙研究開発機関 - ウェイバックマシン（2010年8月13日アーカイブ分） JAXA（日本語）

これらの参考文献は、NASRDAの活動に関するより詳細な情報を提供しています。特に、JAXAのアーカイブページには、日本語でNASRDAに関する貴重な情報が掲載されています。

まとめ

NASRDAは、ナイジェリアの宇宙開発を牽引する機関として、初の人工衛星打ち上げから静止軌道衛星の運用、そして国産衛星開発への挑戦まで、様々な取り組みを進めてきました。同機関の活動は、ナイジェリアの科学技術の発展に大きく貢献しており、今後の宇宙開発の進展が期待されます。

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