国民公園

国民公園とは

国民公園とは、日本の環境省が管理する公園の一種であり、日本国政府によって設置・管理される公園のうち、都市公園や自然公園に分類されないものを指します。その起源は、昭和22年12月の閣議決定「旧皇室苑地の運営に関する件」に遡ります。この決定に基づき、旧皇室苑地であった皇居外苑、新宿御苑、京都御苑の3箇所が国民公園として指定されました。

国民公園は、美しい自然景観や歴史的な建造物を有し、国民の憩いの場として広く親しまれています。それぞれの公園は、独自の特色を持ち、四季折々の風景を楽しむことができます。

国民公園に加えて、無名戦没者の遺骨が納められている千鳥ヶ淵戦没者墓苑と、戦後強制抑留及び引揚死没者慰霊碑苑地も国民公園等として合わせて管理されています。これらの施設は、戦争の犠牲者を追悼し、平和を祈念する場としての役割を担っています。

主な国民公園

皇居外苑 (東京都千代田区): 皇居の広大な敷地の一部を占め、美しい庭園や歴史的な建造物を見ることができます。北の丸公園や半蔵門園地も含まれます。
新宿御苑 (東京都新宿区): 江戸時代の大名屋敷の庭園をルーツとする、多様な様式の庭園が融合した美しい公園です。広大な芝生や池、歴史的建造物があり、四季折々の自然を満喫できます。
京都御苑 (京都市上京区): 京都御所の周囲に広がる広大な公園で、歴史的な建造物や庭園、自然林が調和した美しい景観が特徴です。四季折々の花が咲き、多くの人々に親しまれています。
千鳥ケ淵戦没者墓苑 (東京都千代田区): 千鳥ヶ淵の畔に位置し、第二次世界大戦などで亡くなった無名戦没者の遺骨が納められています。静かで厳かな雰囲気の中で、平和への祈りを捧げることができます。
戦後強制抑留及び引揚死没者慰霊碑苑地（東京都千代田区） 戦後の混乱期に海外で亡くなった人々を慰霊する為の慰霊碑。

管理

これらの国民公園等の維持及び管理は、環境省の自然環境局に置かれる国民公園管理事務所（皇居外苑、京都御苑、新宿御苑）及び千鳥ケ淵戦没者墓苑管理事務所が行っています。これらの事務所は、公園の美観維持、施設の保全、利用者の安全確保などに努めています。

外部リンク

国民公園等のホームページ（環境省）
国民公園、千鳥ケ淵戦没者墓苑並びに戦後強制抑留及び引揚死没者慰霊碑苑地管理規則（昭和三十四年厚生省令第十三号）.e-Gov法令検索. 総務省行政管理局
一般財団法人 国民公園協会ホームページ

国民公園は、日本の貴重な財産であり、自然と歴史、文化に触れることができる貴重な場所です。訪れる際には、公園のルールを守り、美しい景観を保護するよう心がけましょう。

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