国民生活局

国民生活局について

国民生活局は、かつて経済企画庁および内閣府に設置されていた内部部局の一つです。国民生活水準の向上を主な目的とし、多岐にわたる業務を担っていました。

発足から廃止までの経緯

1965年6月1日、経済企画庁調整局から分離する形で国民生活局が発足しました。当初は国民生活水準の向上に関わる事務全般を所管していました。1973年7月1日には、経済企画庁内に物価局が新設されたことに伴い、国民生活局が担当していた物価政策に関する業務が物価局に移管されました。この変更により、国民生活局はより生活水準の向上に特化した業務に集中することとなりました。

2001年1月6日、中央省庁再編により経済企画庁が廃止され、新たに内閣府が発足しました。これに伴い、国民生活局は内閣府の内部部局へと移行しました。当初、国民生活局の所管事務は経済財政政策担当大臣が兼務していましたが、個人情報保護法の立案・国会上程の時期には、同法案に関する事務に限定して個人情報保護担当大臣が担当しました。2005年10月31日に発足した第3次小泉改造内閣以降は、経済財政政策担当とは別の内閣府特命担当大臣が国民生活局の所管事務を担当するようになりました。

2009年9月1日、消費者庁の発足に伴い、国民生活局の所掌事務の大半が消費者庁に移管されました。これにより、国民生活局は廃止されることとなりました。廃止直前には、消費者政策、個人情報保護、公益通報者の保護などが主な業務となっていました。ただし、国民生活局が所管していた業務のうち、NPO法人に対する認証をはじめとする市民活動の促進に関する業務は、消費者庁には移管されず、内閣府本体の大臣官房で引き続き所管されることとなりました。

国民生活局は、国民生活に関する現状や課題をまとめた「国民生活白書」を作成・公表していました。

局の組織構成

国民生活局が廃止される直前の組織構成は以下の通りでした。

総務課
調査室
国民生活情報室
企画課
個人情報保護推進室
市民活動促進課
消費者企画課
消費者行政推進室
消費者団体訴訟室
企画官
* 消費者安全課

これらの組織を通じて、国民生活の向上に向けた様々な取り組みが行われていました。

まとめ

国民生活局は、国民の生活に関わる重要な政策を担ってきた組織です。その活動は、消費者庁の発足によってその多くが引き継がれましたが、その存在は日本の行政史において重要な役割を果たしました。

もう一度検索