国民議会 (パキスタン)

パキスタン国民議会（下院）

パキスタン・イスラム共和国の立法府を構成する国民議会は、元老院（上院）と共に両院制議会を形成する下院にあたります。

概要

設立: 1956年（当初は一院制議会として設立。1973年に両院制へ移行）
任期: 5年（ただし、解散あり）
定数: 336
選挙制度: 小選挙区制を採用。ただし、議席の一部は女性議員と非ムスリム議員に割り当てられています。

選挙制度の詳細

国民議会議員の選挙は、単純小選挙区制によって行われます。これは、各選挙区で最も多くの票を獲得した候補者が当選するという仕組みです。しかし、全議席が単純小選挙区制で選出されるわけではありません。定数336のうち、60議席は女性議員、10議席は非ムスリム議員のために留保されています。これらの議席は、政党の得票数に応じて比例配分される仕組みと考えられます。これにより、議会における多様な代表性を確保しようとする意図がうかがえます。

直近の選挙結果（2024年）

2024年2月8日に実施された選挙では、興味深い状況が見られました。当時与党であったパキスタン正義運動（PTI）は、選挙管理委員会（ECP）から選挙参加を認められませんでした。その理由は、PTIが選挙法で義務付けられている党首や幹部を選出するための党内選挙を実施していなかったためです。結果として、PTIの関係者は、政党としての参加が認められず、無所属として立候補せざるを得ませんでした。このことは、選挙結果に大きな影響を与えたと考えられます。

議会の役割

国民議会は、パキスタンの立法において中心的な役割を担っています。法律の制定、予算の審議、政府の監視など、国政の重要な事項について審議し、決定を行います。また、国民の代表として、国民の声を政治に反映させる役割も担っています。

まとめ

パキスタン国民議会は、パキスタンの民主主義を支える重要な機関です。複雑な選挙制度や近年の政治状況など、注目すべき点が多くあります。今後の動向が注目されます。

参考情報

パキスタン選挙管理委員会 (ECP)

外部リンク

National Assembly of Pakistan
* Inter-Parliamentary Union (IPU) (英語)

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