国立清水海上技術短期大学校

国立清水海上技術短期大学校について

国立清水海上技術短期大学校は、静岡県静岡市清水区にある独立行政法人海技教育機構が運営する教育訓練施設です。この学校は、高等学校を卒業した学生を対象に、船舶を安全に運航するためのスキルと知識を提供しています。目的は、海上で必要となる技能を持った船員を育成することです。

沿革

この学校の設立は、1944年にさかのぼります。当初は愛知県高浜市に「高浜海員養成所」として設立され、その後国立高浜海員学校を経て、1961年には清水に移転し「国立清水海員学校」となりました。2001年に「国立清水海上技術短期大学校」と改称されて以降、現在に至ります。

所管も変遷を辿り、1944年から2001年までの間に運輸通信省や国土交通省などが担ってきました。2006年には独立行政法人海技教育機構が新設され、その所管下に移行しています。

学校の特徴

2023年9月現在、海上技術短期大学校は全国で4つの拠点があり、船員の専門教育を提供しています。清水校では特に、波方（愛媛県今治市）、宮古（岩手県宮古市）、小樽（北海道小樽市）と合わせて、多様な教育が行われています。

取得可能な資格

この学校を卒業することで、四級海技士免状の受験資格を得ることができます。さらに、第一級海上特殊無線技士の資格も取得可能ですが、小型船舶操縦士免許やガス溶接の資格は現在廃止されています。

カリキュラム

カリキュラムは多岐にわたり、必修科目として航海、運用、海事法規、機械工作、計測制御、情報技術、内航海運実務、海事英語などが含まれています。また、実技に重点を置き、航海実技、機関実技、実習を通じて強固な実務能力を身に付けます。

選択科目には、高度な知識を学ぶための航海特論や機関特論があり、上級海技試験にも対応しています。

学校生活

学生生活には、スポーツ大会やサバイバル訓練、海難事故に備えるための救命講習があり、実習を通じて実務的な知識を深める機会が豊富に用意されています。また、キャンプやバーベキューといった交流イベントも行われ、学生同士の親密さを高めています。

教育設備

船舶運航の訓練を行うための練習船「かざはや」や、その他の小型船舶を使用し、海上での実習を行っています。練習船は清水港や駿河湾で運用され、学生は実際の海での体験を通じて学びます。2023年には新たに2代目の「かざはや」が就航し、より多くの実習機会を提供しています。

進路

卒業生は、海技大学校への進学や船舶関連の業界への就職が期待されます。安全で効率的な船舶の運用を学んだ学生は、航空業界でも重要な役割を果たすことでしょう。

アクセス

清水校への交通は、しずてつジャストラインバスを利用し、「東海大学・海技短大前」停留所から徒歩5分の距離に位置しています。

教育の質を高め、未来に活躍する船員を育成する国立清水海上技術短期大学校は、長い歴史と信頼のある教育機関として、多くの学生に選ばれ続けています。

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