国鉄ケDB11形ガソリン機関車

ケDB11形ガソリン機関車の概要

ケDB11形は、かつて宮崎県営軌道が運営していたガソリン機関車であり、鉄道省によって引き継がれました。1932年に開業した宮崎県営軌道では、形式称号「2号」を与えられ、その初期の運行に使用されました。

概要と製造

この機関車は注文主が購入したもので、車軸配置はBとなっており、機械式の駆動方式を採用しています。製造メーカーに関しては、国鉄の記録では浅野物産株式会社とされていますが、宮崎県営軌道の公文書にはアメリカのホイットコム社製であるとの記録があります。このため、機関車はホイットコムのカタログではMO-ADR型とも分類されているのです。

技術的な特性

ケDB11形は1号機関車とは異なり、ガス発生炉を装備していない点が特徴的です。この機関車は1935年に宮崎県営軌道が買収され、国有鉄道としての地位を得て形式名がケDB11形（ケDB11）に変更されました。
この機関車は1942年の5月に除籍され、その後の運命については詳細が不明です。

主要諸元

ケDB11形の主要な諸元は以下の通りです：

• - 全長: 3619mm
• - 全高: 2311mm
• - 全幅: 1524mm
• - 重量: 6トン
• - 軌間: 762mm
• - 動輪直径: 610mm
• - 動力伝達方式: 機械式（4段変速歯車式、多板式クラッチ、チェーン連動）
• - 連結器: ピン・リンク式
• - 搭載エンジン: ウォーケシャ製DR型4サイクル4気筒ガソリン機関（ボア×ストローク＝114×157）
• - 出力: 53HP/1400rpm
• - 燃料積載量: 7572ℓ
• - 最大運転速度: 不明

このように、ケDB11形は当時の技術を反映した機関車であり、戦前の日本における交通手段の発展に寄与しました。ガソリン機関車としての特性を持ちながら、電化が進む中での位置付けを持ち続け、国鉄時代の一員として活躍していました。

機関車の設計や運用方法はこの時代特有で、その後の鉄道車両の発展にも影響を与えています。特に、ガソリンエンジンを利用した機関車は、特別な狭軌線の運行にとって重要な役割を果たしました。

関連項目

• - ディーゼル機関車
• - ガソリンエンジン
• - 国鉄の特殊狭軌線

参考文献としては、臼井茂信氏の「軽便機関車誌 国鉄狭軌軽便線 17」が挙げられ、1984年の『鉄道ファン』に掲載されていた情報が基にされています。これにより、ケDB11形の機関車としての詳細な歴史や技術的背景が多くの人に知られることになりました。

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