国鉄C99形コンテナ

国鉄C99形コンテナについて

国鉄C99形コンテナ（こくてつC99がたコンテナ）は、かつて日本国有鉄道（国鉄）が保有していた鉄道輸送用の5フィート有蓋コンテナです。1966年度に開発されたC99形は、同年に国鉄が製造した唯一の2.5トン積みコンテナであり、そのユニークな仕様が特長です。

概要

1966年に国鉄は2.5トン積みの試作有蓋コンテナである925形を開発しました。このコンテナは、東急車輛製造が作った925と富士重工業が製作した926の2つのバリエーションがあり、それぞれ1個ずつ制作されました。925形は、片側に妻面があり、クレーン上吊りにも対応しています。また、フォークリフトによる荷役がしやすいように、四方からのアクセスを想定した4方差し構造が採用されています。

C99形コンテナが積載可能だったコンテナ車は、コキ10000形のコキ10003のみで、車両の中央に1か所だけの積載ができる設計になっています。このため、積載時にはコンテナの非扉妻面を背中合わせにすることで、2個を同時に搭載する方式が取られました。しかし、数回の試験を経た後、コキ10003は他の車両と同様に改造され、元の仕様は維持されませんでした。

C99形コンテナは、以前の920形コンテナの全長を短縮したデザインとなっており、全長は1,621mm、全幅は2,370mm、高さは2,350mmとなっています。最大荷重は2.5トンで、容積は6.71m³という構造です。

1966年6月に改番号が行われ、これによりC99形（C99 1、C99 2）と正式に名付けられましたが、その後使用予定がなかったため、標記の書き換えは行われませんでした。

廃止

最後には、1986年度にC99形コンテナは廃止され、形式も消滅しました。このように短命であったにもかかわらず、C99形は国鉄における鉄道コンテナの歴史において重要な役割を果たしたといえるでしょう。

参考文献

• - 貨車技術発達史編纂委員会編著『日本の貨車 技術発達史 明治5（1872）年〜平成16（2004）年』、社団法人日本鉄道車輌工業会、2008年3月。
• - 吉岡心平著『国鉄コンテナのすべて』 上、ネコ・パブリッシング〈RM LIBRARY 121〉、2009年9月。

また、国鉄C99形コンテナの情報は、JR貨物のコンテナ形式と関連しています。

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