国鉄R11形コンテナ

国鉄R11形コンテナの概要

国鉄R11形コンテナは、日本国有鉄道が1965年に製造した冷蔵コンテナです。本コンテナは鉄道輸送用の一種規格で、寸法は約11フィートに相当します。

製造の背景

初めて製造されたのは1965年度で、当初は900形という形式名で2個（900、901）が作られました。このコンテナはクレーン荷役には対応しておらず、冷蔵専用の仕様となっていました。しかし、1966年6月に称号が改正され、形式名がR11形に変更されました。それに伴い、番号も900、901から1、2に変更されました。

このR11形は、室内に最大3段の棚を設置できる構造を持っており、全ての棚を設置すると総質量が2.0トンに達します。そのため、荷重は最大4.8トンに制限されています。

量産と技術的改良

形式名の変更後、R11形は量産に入りました。1966年度から1968年度の3年間で、50個ずつ合計150個（3-152）が製造されました。これらのモデルでは自重が軽量化され、1.8トンに抑えられました。また、荷重も5.0トンに増加し、クレーン荷役にも対応できるようになりました。さらに、ドライアイス用の棚も設置可能になりました。

製造は、900形から一貫して富士重工業が担当しました。この頃から、コンテナの扉は片側妻面に1か所のみ設置され、塗装は一貫して白色で維持されています。

寸法と特徴

R11形コンテナの具体的な寸法は、全長3,328.8 mm、全幅2,350.6 mm、全高2,350.2 mmです。容積は11.1 m³、構造上の自重は1.8トン、最大荷重は5トンとなっており、冷蔵コンテナとしての特性を持っています。

最後の使用

1985年度には、R11形コンテナとして最後まで使用されていた4個が廃止され、形式とその記録も消滅しました。ただし、書類上の記録と実際の使用状況には相違点が生じていることも考慮する必要があります。

参考文献

このコンテナに関する詳細な情報は、貨車技術発達史編纂委員会による『日本の貨車 技術発達史 明治5（1872）年〜平成16（2004）年』や、吉岡心平著の『国鉄コンテナのすべて』に記載されています。

関連情報

さらに、JR貨物の他のコンテナ形式と比較することで、R11形コンテナの技術的背景や歴史的意義を深く理解することができるでしょう。

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