国際サッカー連盟総会

国際サッカー連盟総会 (FIFA Congress) について

国際サッカー連盟総会、通称FIFA総会は、211の加盟協会で構成されるFIFAの最高機関であり、唯一の立法機関です。加盟協会は、サッカーの強さや規模に関係なく、各協会につき1票のみの投票権を持ち、代理投票や書面での投票は認められていません。このため、各協会の正式な代表者のみが投票に参加できます。また、FIFA理事は、その任期中は協会の代表者にはなれません。

総会では、FIFAにおける各種規則や定款の実施方法に関する決定が行われます。さらに、年次報告書の承認、新しい加盟協会の受け入れ、FIFA会長の選挙、そしてFIFAワールドカップの開催国決定投票が行われます。FIFA総会は年に1回開催され、その開催地は毎年変わりますが、FIFAワールドカップの開催年にはその開催国で実施されます。加えて、年に約4回程度FIFA理事のみが参加するFIFA評議会も開催されています。

FIFA総会の歴史は1904年5月21日に始まりました。フランス・パリで、フランス、オランダ、スイス、デンマーク、ベルギー、スウェーデン、スペインの7か国が集まり、日本のサッカー界に大きな影響を与える国際的なサッカー組織の設立に向けて動き出しました。初代のFIFA会長には、フランスのロベール・ゲランが選出されました。その後、FIFA総会は主に年に1回開催され、1932年からは2年ごとに行われるようになりました。しかし、1998年以降は毎年臨時総会も実施されるようになりました。

ワールドカップの開催国の選定に関しては、最初はFIFA総会で決定されましたが、1986年以降はFIFA理事会による投票に変更されました。その後、2018年にはこの流れに反省し、再び全加盟協会による投票が導入されました。これにより、より透明度の高い招致プロセスが確立され、買収や不正行為の防止策も講じられるようになりました。

総会では、議題の設定や進行に関してFIFA評議会が重要な役割を果たします。通常の議題には、活動報告、監査報告、財務諸表の承認、FIFAの予算承認などが含まれます。また、加盟協会の資格停止や除名、ワールドカップ開催国の決定投票に関する議題も重要です。

定期総会においては、出席した加盟協会の4分の3以上の同意があれば議題の変更が可能であり、重要な決定が行われます。選挙に関しても、秘密投票が行われ、その際の過半数以上の支持を得た候補者が選ばれます。FIFA総会は、サッカーの発展と健全な運営を保障するための非常に重要な場であり、サッカー界の重要事項を決定する役割を果たしています。総会の決定は、国際サッカー界全体に大きな影響を与えるため、各国のサッカー協会も注目しています。

このように、国際サッカー連盟総会はFIFAにおける重要な機関であり、サッカーの発展を支える基盤となっています。

もう一度検索