国際トレイルランニング協会

国際トレイルランニング協会（ITRA）について

国際トレイルランニング協会（International Trailrunning Association、略称ITRA）は、トレイルランニングの国際的な運営機関として、2013年7月に設立されました。2015年には国際陸上競技連盟（IAAF）からの認定を受け、多くの国際的なトレイルランニングイベントを公認しています。

ITRAの役割

ITRAはトレイルランニングの世界における統一基準を策定し、競技者の健康を確保するとともに、データの収集・管理を行っています。また、倫理的課題に対する取り組みとして、アンチ・ドーピングに関連する施策も推進しています。これらの活動の中で、各国の代表者と協力しながらトレイルランニングの健全な発展を目指しています。

さらに、ITRAは特に革新的なサービスを提供しています。公式ウェブサイトで、ITRAが承認したトレイルランニングレースの参加記録を競技者一人ひとりに対して管理し、公開・共有する機能を運営しています。このシステムにより、選手たちは自身の成果を他の競技者と比較したり、記録を振り返ったりすることが可能です。

レースの分類制度

ITRAはトレイルランニングレースを整理・分類するために、ITRAカテゴリーと独自の基準であるKm-effort（キロメートル・エフォート）を用いたポイントシステムを確立しています。2018年2月に、これらのカテゴリーとポイントはより明確に相関づけられ、ポイントの名称も「エンデュランス・ポイント」から「ITRAポイント」へと変更されました。この新しい基準は2019年の開催大会から適用されています。

レースに出走する選手は、完走後にITRAにポイントを申請することができ、そのポイントは一部の厳しいトレイルランニングレースへのエントリー権を得るために重要です。したがって、選手たちは中長期的なレースエントリー計画において、ポイントの獲得が非常に重要になる場合があります。

Km-effortの計算方法

ITRAが定めるKm-effortは、以下の式に基づき算出されます。
Km-effort = 総距離 (km) + 累積獲得標高 (m) / 100
例えば、日本山岳耐久レース（ハセツネCUP）2017年のデータを用いると、総距離が65.4km、累積標高が4125mの場合、
総距離: 65km
累積標高: 4125m / 100 = 41
これを元に、65 + 41 = 106となり、Km-effortは106となります。

カテゴリー分類の変遷

2018年までに適用されていたレースのカテゴリーとポイントは、次のように定義されていましたが、2019年からは新しい基準に基づくカテゴリーとポイント制度が施行され、より明確な相関性を持つようになりました。

このように、国際トレイルランニング協会はトレイルランニングの発展に貢献し、選手たちが安心して競技に臨むための基盤を整えています。今後もITRAの取り組みが、トレイルランニング界での競技者の成長に寄与すると期待されています。

出典

• - 公式ウェブサイト

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