国際メディア・コーポレーション

株式会社国際メディア・コーポレーション（MICO）について

株式会社国際メディア・コーポレーション、通称MICO（Media International Corporation）は、1990年に設立された日本の法人です。主に映像ソフトの売買を手掛けていましたが、その設立には日本放送協会（NHK）との密接な関係が影響を与えています。実際、MICOの売上高の約7割はNHKとの取引によるもので、NHK出身の役員が多く在籍している点も注目に値します。

設立の背景

MICOの設立は、当時のNHK会長であった島桂次の主導によるもので、日本国内でのNHKの商業化を推進する一環として計画されました。この商業化路線は、新しいメディア市場への参入や収益の多様化を図るものであり、NHK自体の財源を強化する目的もありました。このため、MICOは商社や電機メーカーといった大手企業の共同出資によって設立されましたが、民放各社からの協力を得ることはできませんでした。

民放各社は、NHKの影響力が増すことに対する懸念から、MICOの設立には消極的でした。そのため、MICOは設立当初からNHKとの関係を基盤とした事業展開を余儀なくされ、以降、映像ソフトの販売を中心に成長していきました。

スポーツ事業の吸収分割

2010年4月1日、MICOはスポーツ事業をNHKグローバルメディアサービスに吸収分割し、 NHKエンタープライズと合併しました。これは、事業の効率化や競争力の向上を図るための動きであり、映像ソフトの販売だけでなく、幅広いメディア関連事業にシフトすることを意味します。

NHKとの関係

MICOは、NHKとの取引に特に依存しているため、民放との関係が薄いことが特徴です。NHKはMICOの株主ではありませんが、役員には多くのNHK出身者がいるため、両者の関係は非常に親密です。この関係は、映像コンテンツの製作や販売においても大きな影響を及ぼしています。

西日本のメディア市場における位置づけ

設立当初からのNHKとの強固なパートナーシップにより、MICOは西日本のメディア市場において重要な位置を占めていました。映像ソフトの販売を通じ、多くの家庭に影響を与え、視聴者のニーズに応えてきました。特に、NHKが提供する高品質なコンテンツを扱うことで、MICOは自社のブランド価値を高めることに成功しています。

参考文献・関連項目

MICOに関する詳細は、例えば高橋健二著の『ハイビジョン NHKの陰謀―松下電器の思惑 ソニーの打算』（光文社、1992年）に詳しく記載されています。また、NHKの関連団体として、NHKエンタープライズやNHKグローバルメディアサービスも関与しており、MICOが番組を提供するCSチャンネルであるLaLa TVやミステリチャンネル（以前はMICOも出資）などとも関連があります。

MICOの公式サイトを通じて、最新の情報や事業内容などを確認することができます。

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