国際単位

国際単位（International Unit, IU）について

国際単位（International Unit、略称IU）は、主に薬理学や栄養学の分野で、特定の物質が生体に与える効力を表すために使用される指標です。このユニットの特性は、物質ごとにその効果が異なるため、同じIUの量が異なる物質であっても異なる実効性を持つ点にあります。特に、ビタミンAやビタミンEなどの脂溶性ビタミンに対して、IUを用いて測定されることが一般的です。

ビタミンEと国際単位の関係

特にビタミンEに関して、さまざまな製品やサプリメントでの含有量の目安となる換算式があります。例えば、合成されたダイアステレオマーであるdl-α-トコフェロール酢酸エステル（all-rac-α-トコフェロール酢酸エステル）1mgは1 IUとして定義されており、この評価はラットの妊孕能に基づいています。ただし、この評価は他の生物活性や酸化防止力に直接的には関連しません。

さらに、dl-α-トコフェロール酢酸エステルを構成する8種類のジアステレオマーの中で、RRR-α-トコフェロール酢酸エステル（d-α-トコフェロール酢酸エステル）の生物活性が最も高く、その値は1.36IU/mgとされています。この値は、天然のd-α-トコフェロールの含有量に基づいており、一般にRRR-α-トコフェロールの生物活性は1.49IU/mgとされており、これは酢酸エステル形態からフリー体に変換した場合の分子量換算によって得られたものです。

さらに、天然に存在するd-α-トコフェロールの同族体の生物活性は、α、β、γ、δに関してそれぞれ100：40：10：1という比率で示されており、この比率からもそれぞれのビタミンの効力が明確に分かります。

IUとα-トコフェロール当量（α-TE）

国際単位の理解を深めるためには、IUとα-トコフェロール当量（α-TE）およびその形態との関係を知ることも重要です。IUは特定のビタミンの効力を示すため、α-TEとの換算でその評価を補完する形となります。

以下に、国際単位とα-トコフェロール当量、さらには関連するビタミンEの形態との関係を視覚的に表形式でまとめます。


このように、国際単位は特定のビタミンが持つ生体に対する効力を理解するために重要な指標であり、さまざまなビタミンの効果を比較・評価するために使用されています。

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