国際厚生事業団

公益社団法人国際厚生事業団（JICWELS）

公益社団法人国際厚生事業団（Japan International Corporation of Welfare Services, JICWELS）は、アジア地域を中心とする開発途上国を対象に、人材育成と国際協力を推進する日本の公益法人です。元厚生労働省が所管していました。

概要

所在地: 東京都新宿区富久町16番5号 新宿高砂ビル10階
設立: 1983年7月7日
理事長: 坂本龍彦（全国土木建築国民健康保険組合、元厚生省事務次官）
英文名称: Japan International Corporation of Welfare Services (JICWELS)
目的: 海外への福祉協力、海外との情報交換、海外広報活動などを通じて、国際的な相互依存関係にある現代社会における福祉の発展に貢献すること。

主な事業内容

国際厚生事業団は、以下の事業を幅広く展開しています。

開発途上国の人材育成・研修事業: アジア地域を中心とした開発途上国からの研修生を受け入れ、保健医療・福祉分野における専門知識や技術の向上を支援します。
調査・プロジェクト: 開発途上国の保健医療・福祉に関する課題を調査し、解決策を探るためのプロジェクトを実施します。
国際会議の受託: 厚生労働省が主催する「ASEAN・日本社会保障ハイレベル会合」などの国際会議の運営を委託されています。
外国人看護師・介護福祉士の受け入れ支援事業: 海外からの看護師・介護福祉士の受け入れを支援し、日本の医療・福祉現場における人材不足の解消に貢献します。

外国人看護師・介護福祉士の受け入れ

国際厚生事業団は、外国人介護福祉士の受け入れにおいて、日本で唯一の斡旋機関としての役割を担っています。経済連携協定（EPA）に基づき、2008年8月よりインドネシアからの看護師・介護福祉士の受け入れを開始し、2009年からはフィリピンからの受け入れも行っています。

指摘されている問題点

国際厚生事業団は、外国人看護師・介護福祉士の受け入れ斡旋に関して、一人当たり16万円の「斡旋手数料」を受け取っており、その利権性が指摘されています。

また、2008年8月にインドネシアから来日した看護師研修生が、事前の説明と実際の資格や業務内容が異なると訴え、研修を打ち切って帰国した事例も存在します。厚生労働省は、現地での説明にブローカーが関与し、誤解を招くような説明が行われた可能性があると見ています。外国人労働者の受け入れにおける情報伝達の正確性や、仲介業者の管理体制の強化が課題となっています。

関連項目

厚生労働白書

外部リンク

* 公益社団法人国際厚生事業団

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