国際司法裁判所規程

国際司法裁判所規程

国際司法裁判所規程（The Statute of the International Court of Justice）は、国際司法裁判所の組織、管轄、訴訟手続きなどを詳細に定めた国際条約です。

概要

1945年6月26日にサンフランシスコ会議で採択され、同年10月24日に発効しました。この規程は、国際連合憲章と一体不可分のものとして扱われ、すべての国際連合加盟国はその当事国となることが義務付けられています。これは、国際司法裁判所が国際連合の主要な司法機関としての役割を担っていることの証左と言えるでしょう。

国連憲章との関係

国際連合憲章の第14章には、国際司法裁判所に関する規定が設けられています。具体的には、第93条1項において「すべての国際連合加盟国は、当然に、国際司法裁判所の当事国となる」と明記されています。この規定により、国連加盟国は自動的に国際司法裁判所規程の当事国となり、裁判所の管轄権を受諾する義務を負うことになります。

成立の経緯と日本

1945年6月26日：サンフランシスコ会議にて国際司法裁判所規程が採択
1945年10月24日：規程が発効
1954年3月17日：日本国会が規程を承認
1954年4月2日：日本が受諾書を寄託し、規程が日本に対して効力発生。同時に、「日本国が国際司法裁判所規程の当事国となるための条件に関する文書」が条約第2号として公布
1958年9月15日：日本は、規程第36条2項に基づく国際司法裁判所の強制管轄権を承認する宣言を国連事務総長宛に寄託

日本は、国際司法裁判所規程の成立から遅れて加入しましたが、国際社会の一員として、国際司法裁判所の役割を重視し、その活動に協力しています。

強制管轄権の承認

1958年、日本は国際司法裁判所規程36条2項に基づき、特定の条件の下で、裁判所の強制管轄権を受け入れる旨の宣言を行いました。これにより、日本は、宣言に定める範囲内で、他国から提訴された場合、国際司法裁判所の裁判に応じる義務を負うことになります。もっとも、この宣言には相互主義などの条件が付されており、相手国も同様の宣言を行っている必要があります。

まとめ

国際司法裁判所規程は、国際的な紛争解決において重要な役割を果たす国際司法裁判所の基盤となる条約です。すべての国連加盟国がこの規程の当事国となることで、国際法の支配を強化し、平和な国際関係の維持に貢献することが期待されています。日本もまた、規程の当事国として、国際司法裁判所の活動を支持し、国際社会の平和と安定に貢献していくことが求められています。

外部リンク

International Court of Justice
The Statute of the International Court of Justice（条文）
国際司法裁判所規程（国連広報センター）

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