国際溶接学会

国際溶接学会 (IIW)

国際溶接学会（International Institute of Welding、略称IIW）は、溶接、ろう付け、そしてそれに関連する技術に特化した国際的な科学および工学機関です。この組織は、さまざまな国の溶接協会から構成されており、1948年に13カ国の協会によって設立されました。2022年現在、IIWには51の加盟国が存在し、加盟国の中にはいくつかの溶接関連団体が共同でメンバーシップを持っていることもあります。事務局はイタリアのジェノヴァにあるイタリア溶接協会内に位置しています。

組織構成

IIWの総会では、学会の運営方針が決定されるほか、会長や理事会のメンバーが選出されます。学会には常設の事務局があり、ここでは通常の業務や他の国際機関との連絡業務が行われています。さらに、IIW内には多くの技術委員会とそれに付随する補助委員会が存在し、これらはそれぞれ異なるテーマに基づき、広範な溶接科学および技術に関する議論や研究を進めています。

特に、IIWは国際標準化機構（ISO）の溶接および関連プロセスに関する技術委員会であるTC44に参加しており、その活動の一環として21のISO規格がIIWの名の下に発行されています。これは、国際的な基準を確立し、溶接技術の品質向上を促進するために非常に重要な役割を果たしています。また、IIWは国際溶接技術者の資格認証を行っており、ポルトガルに本部を置く欧州溶接連盟がその業務を担当しています。

出版物

IIWは、国際的な科学及び技術に関連する専門誌「Welding in the World」を隔月で発行しています。この雑誌は、最新の研究や技術情報を共有するプラットフォームとなっており、溶接分野における新たな知見や技術の普及に寄与しています。

関連機関

国際溶接学会に関連する機関としては、以下のような組織があります：

• - 溶接学会（JWS）
• - 日本溶接会議（JIW）
• - 日本溶接協会（JWES）
• - アメリカ溶接協会（AWS）
• - 欧州溶接連盟（EWF）

これらの団体は、各地域での溶接技術の普及や研究開発に寄与しており、IIWと連携して国際的な溶接技術の発展を目指しています。

参考情報

IIWは、溶接技術の国際的な枠組みを確立し、さらに多様な国や地域での技術的な知見を結集する役割を果たしています。その活動を通じて、溶接業界における国際的な連携の重要性が増しており、技術革新や標準化の促進に貢献しています。また、重要な出版物や専門雑誌を通じて、グローバルな知識の共有を図っています。

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