国際統合睡眠医科学研究機構

国際統合睡眠医科学研究機構（IIIS）

国際統合睡眠医科学研究機構（英称: International Institute for Integrative Sleep Medicine、略称: IIIS）は、日本の筑波大学内に置かれた、睡眠・覚醒に関する最先端の国際研究機関です。睡眠覚醒機構の解明、制御戦略の開発、睡眠障害や関連疾患の制御を通じて、人類の健康増進に貢献することを目的としています。

IIISは、筑波大学の学長直属機関として、世界中から睡眠科学および関連分野のトップクラスの研究者を結集させています。この集結された英知を通じて、従来の枠を超えた革新的な研究を推進しています。

設立背景とWPIプログラム

本機構は、文部科学省の世界トップレベル国際研究拠点プログラム（WPIプログラム）により、2012年12月1日に発足しました。WPIプログラムは、世界的に卓越した研究拠点を日本に構築することを目指すもので、IIISはその重点分野の一つである睡眠科学において採択されました。

WPIプログラムの採択により、IIISは設立から10年間にわたり、国から年間5億円から20億円の財政支援を受けています。この支援は、長期的な視点に立った革新的な研究を推進する上で重要な基盤となっています。

研究期間と評価

WPIプログラムによる支援期間は原則10年間ですが、助成開始から5年後の中間評価が行われ、計画の見直しが実施されます。特に優れた成果を上げた場合には、支援期間がさらに5年間延長される可能性があります。

組織体制と国際連携

IIISは、機構長を筆頭に、筑波大学内外の著名な研究者からなる多数の主任研究員（PI）が率いる研究チームで構成されています。研究活動を円滑に進めるための事務部門も設置されています。

研究は、筑波大学内の関連部局との連携に加え、国内外の主要な研究機関に設置されたサテライト拠点との緊密な協力体制のもとで行われています。

国内のサテライト拠点には、理化学研究所生命機能科学研究センター、慶應義塾大学経済学部、東北大学材料科学高等研究所があります。海外には、テキサス大学サウスウエスタン医学センター、ハーバード大学医学大学院、中国生命科学研究所（北京）、オクスフォード大学といった著名な機関に拠点を持ち、グローバルな研究ネットワークを展開しています。

所在地

IIISの主要施設は、茨城県つくば市にある筑波大学の筑波キャンパス西地区、医学系エリア（第4エリア）にあります。

国際統合睡眠医科学研究機構（IIIS）は、このように国際的な研究ネットワークと優秀な研究者をもって、睡眠科学の発展と人類の健康への貢献を目指す、日本の重要な研究拠点です。

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