国際連合中央アフリカ・チャド・ミッション

国際連合中央アフリカ・チャド・ミッション（MINURCAT）

国際連合中央アフリカ・チャド・ミッション（United Nations Mission in the Central African Republic and Chad, MINURCAT）は、2007年からチャドおよび中央アフリカ共和国に展開していた国際連合平和維持活動です。2007年9月25日の国際連合安全保障理事会決議1778に基づいて設立されました。

背景

2003年以降、ダルフール紛争が激化し、スーダン西部ダルフール地方の治安が悪化、難民がチャド国内に流入していました。さらに、チャドと中央アフリカの反政府武装勢力がダルフール地方を拠点に活動するようになり、両国の治安も悪化しました。アフリカ連合ダルフール派遣団 (AMIS) が展開していましたが、事態は改善せず、チャドと中央アフリカで独自の平和維持活動が必要となりました。

活動内容

MINURCATは、チャド東部と中央アフリカ北東部に展開し、以下の活動を行いました。

治安維持支援: 現地国軍、警察、国家憲兵を支援し、治安維持を図る。
難民・住民保護: 難民および現地住民を保護する。
人権監視: 人権状況を監視する。

MINURCATは、当初文民警察官300名で構成されていましたが、後に軍事要員が追加され、最大5,200名規模となりました。また、欧州連合部隊 チャド・中央アフリカ (EUFOR Tchad/RCA) とも連携し、MINURCATの平和維持軍的機能を担いました。

撤退

活動期限は順次延長されましたが、チャドが総選挙を控えスーダンとの関係改善を目指したため、2010年に撤退が決議されました。

関連組織

アフリカ連合ダルフール派遣団 (AMIS)
欧州連合部隊 チャド・中央アフリカ (EUFOR Tchad/RCA)

外部リンク

United Nations Mission in the Central African Republic and Chad
* 日本外務省の解説

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