国際連合安全保障理事会決議1329

国際連合安全保障理事会決議1329について

国際連合安全保障理事会決議1329（英：United Nations Security Council Resolution 1329）は、2000年11月30日に全会一致で採択された重要な決議です。この決議は、過去に採択された安保理決議827（1993年）および955（1994年）を参照し、ルワンダ国際戦犯法廷（ICTR）と旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷（ICTY）の機能強化を目的としていました。特に、これらの法廷における上訴裁判部の拡充が図られ、新たに2名の裁判官がルワンダ国際戦犯法廷に追加されることが提案されました。また、旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷においても特別法廷判事の予備要員が任命されました。

国際連合安全保障理事会は、ルワンダ及び旧ユーゴスラビアでの国際人道法違反に関わる責任者が存在するという見解を持ち続け、両法廷における訴訟手続きの進展が遅れていることに懸念を示しつつ、可能な限り迅速に裁判を終了させる重要性を強調しました。この決議では、未成年者ではなく市民や軍関係者、そして準軍事的指導者を優先して法廷での裁判が進行することが指定されています。

この決議は国際連合憲章第7章に基づき、旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷に追加判事を設置することを定めています。また、ルワンダ国際戦犯法廷の負担増加に鑑み、2名の臨時判事の任命も決定されました。これに対して、国際連合安全保障理事会は、国連事務総長であるコフィー・アナンに対し、新たに任命される判事の選挙に向けた準備を進めるよう求めました。

また、この決議は国際社会からの支援に感謝を示すものでもあり、旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷とルワンダ国際戦犯法廷に対する国際的な協力の重要性を再確認しました。さらに、アナン事務総長に対して、旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷の司法管轄の完了日についての報告書を提出するよう求められています。

関連項目

• - ボスニア大虐殺
• - ルワンダ大虐殺
• - 国際連合安全保障理事会決議の一覧 (1301-1400)
• - ユーゴスラビア紛争

この決議1329は、戦争犯罪や人道に対する罪の責任を追及するための国際的な努力を反映しており、将来的な国際法の適用や司法制度の強化に寄与するものであると言えるでしょう。

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