土地区画整理士

土地区画整理士とは

土地区画整理士（とちくかくせいりし）は、土地区画整理事業の施行を円滑に進めるために必要な専門知識を持つ者であり、その知識は国土交通大臣が行う技術検定に合格することで証明されます。この資格を持つことで、土地区画整理事業における推進に大きな役割を担うことが期待されています。

受験資格

土地区画整理士の試験を受けるためには、次のいずれかの条件を満たす必要があります:

1. 大学卒業後の実務経験
- 指定学科：1年以上
- 指定外学科：3年以上
2. 短期大学・高等専門学校卒業後の実務経験
- 指定学科：2年以上
- 指定外学科：4年以上
3. 高等学校卒業後の実務経験
- 指定学科：3年以上
- 指定外学科：5年以上
4. 不動産鑑定士または不動産鑑定士補の資格を持つ者
- 実務経験：2年以上（ただし指定学科卒の場合は1年以上）
5. その他の者
- 実務経験：8年以上
- 指定学科：土木工学、都市工学、建築学などが含まれます。

なお、実務経験は、土地区画整理法に基づく事業に従事した期間に限られ、卒業後の経験のみが認められます。例えば、大学や高等学校の夜間部の経験を加算する場合、その学歴は前の高等学校卒もしくは中学校卒業が考慮されます。また、技術士建設部門の一部資格を持っている者は試験科目の一部が免除される特典があります。

主な業務内容

土地区画整理士としての業務は大きく分けて以下の3つのカテゴリに分類されます：

A. 事業施行実務

具体的な業務内容には、事業の調査、計画作成、測量、換地設計、移転及び補償業務、工事設計・監理、換地計画・処分、そして実務全般の監理が含まれます。

B. 事業管理

このカテゴリでは、特定事業地区の運営や管理を行う役割があります。具体的には、土地区画整理審議会委員、評価員、土地区画整理組合理事などがあります。

C. 指導・監理

官公庁や公団においての業務指導や監理を行う責任があります。具体的には、事業一般の指導、監督、認可、助成などを含みます。

試験について

土地区画整理士の試験は毎年9月上旬に実施され、試験地は仙台、東京、名古屋、大阪、福岡の5都市が用意されています。試験は学科試験と実地試験に分かれ、学科試験の内容には、土地区画整理事業総論、換地計画、土地評価、法規が含まれます。実地試験では主に換地計画に関する知識が試されます。

関連資格

土地区画整理士に関連する資格としては、補償コンサルタント、再開発プランナーなどがあります。これらの資格は不動産や建設分野でのキャリアにおいて大いに役立つものです。

まとめ

このように、土地区画整理士は土地区画整理事業の円滑な施行を支える重要な役割を持っており、受験資格も多岐にわたるため、キャリアに応じた選択が可能です。さまざまな知識を身に付け、資格取得を通じて専門家としての道を切り開いていくことが求められます。資格を取得した後は、地域の発展に寄与する実務に携わる機会が広がります。

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