土曜の夜はケータイ短歌

土曜の夜はケータイ短歌

『土曜の夜はケータイ短歌』は、NHKラジオ第1放送で放送されていたリスナー参加型のラジオ番組です。この番組では、リスナーが特定のお題に基づいて短歌を作成し、携帯電話やインターネットの番組ウェブサイトを通じて作品を投稿します。投稿された短歌については、スタジオ内の選者やゲストがトークや評を行い、作品が持つ表現力や斬新さを引き出していきます。

番組のスタートは2002年で、当初は『ラジオほっとタイム』の「いきいきホットライン」というコーナーから派生したものでした。最初期は不定期放送であり、FM放送や教育テレビの特別番組としても展開されていました。2005年4月からは毎週土曜日の21:05～21:55(JST)の時間帯にレギュラー番組として放送され、幅広いリスナー層に愛される構成に進化しました。

『土曜の夜はケータイ短歌』の特徴として、作品の投稿は必ず携帯電話またはインターネットを通じて行われ、郵送やファクシミリでの投稿は受け付けていません。このスタイルによって、若い世代のリスナーが多く参加することが可能となり、10代から20代前半の投稿者が中心となっていることが一つの魅力です。NHK第1ラジオの主なリスナー層である中高年層からの投稿は比較的少ない傾向があります。

番組内では、月ごとに設けられるお題に基づいた短歌の紹介が行われるほか、週ごとに行事や特別なゲストにちなんだお題も募集されます。主なコーナーには以下のようなものがあります：

• - 年の数だけ吐き出して!：投稿者の年齢に応じて、心の中の思いを短歌に表現します。
• - 付け句でいこう：お題となる短歌の一部を考え、それに付けて投稿します。
• - わたしだけの色：特定の色にちなんだ短歌を作成します。
• - Photo短歌：写真とともに短歌を投稿する企画（2005年度）です。
• - 誰かこたえて 短歌でコミュニケーション：寄せられた悩みに対して短歌で返事をするコーナーです。

MCを務めるのは魚喃キリコさんとふかわりょうさんの2人で、交代で番組を進行します。また、選者としては多くの歌人が活躍し、穂村弘さんや東直子さんなどがその一員です。番組は多くの隠れた才能やクリエイティブな表現を発見する場となり、特定のテーマについて考えたり、共感したりするきっかけを提供しています。

この番組は2008年3月で一旦終了し、その後『夜はぷちぷちケータイ短歌』としてリニューアルされました。参加型のラジオ文化を築いた一つの重要な存在として、『土曜の夜はケータイ短歌』は多くのリスナーに影響を与え続けたのです。

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