土田宏

土田宏（つちだ ひろし）

土田宏は1947年生まれの日本のアメリカ政治学者であり、同時に茶道を嗜む茶人でもある。彼は長年にわたり、城西国際大学の人文学部及び大学院人文科学研究科で教授として教鞭を執り、特にアメリカの政治や思想、そしてケネディ暗殺の研究において顕著な功績を残してきた。彼の父はピアニストの土田定克である。

人物・経歴

茨城県に生まれた土田は、上智大学の外国語学部英語学科に入学するも、中退し、アメリカのフォーダム大学へ編入。1972年に同大学を卒業した後、1974年には社会研究新学院で修士課程を修了し、アメリカ政治学を専攻して文学修士（Master of Arts）を取得した。その後、上智短期大学にて非常勤講師から専任講師、助教授に昇進。1993年には城西国際大学に移り、国際文化学科の教授となった。
彼は1998年から2001年には国際文化学科学科長を務め、さらにスポーツ文化センター所長としても活動した。2018年には同大学を定年で退職し、大学教育の第一線で多くの学生に影響を与えた。

主な著作

土田は多くの著書を執筆している。主な単著には、1984年に発表された『幻の大統領―ヒューイ・ロングの生涯』、1992年の『ケネディ兄弟の光と影』、2003年の『秘密工作ケネディ暗殺―天国からのメッセージ』、2007年の『ケネディ―「神話」と実像』などがある。また、2009年には『リンカン―神になった男の功罪』、2012年には『アメリカ1968―混乱・変革・分裂』を上梓し、アメリカに関する様々な視点を提供している。
2015年に発表された『アメリカ50年　ケネディの夢は消えた？』や、2017年の『ケネディと日本　歴史再発見』は、特に人気があり、ケネディに関する研究成果を広く一般に伝える役割を果たした。土田はまた、2018年に『「発想の転換」の政治―ーケネディ大統領の遺言』を発表し、ケネディの政治理念とその影響を深く掘り下げている。

その他の活動

共著や翻訳著作も多数手掛けている。1987年には『アメリカ南部の夢―ニューサウスの政治・経済・文化』を井出義光、明石紀雄と共著し、国際的な視野を広げた。また、W.ケンドール、G.ケアリーによる『アメリカ政治の伝統と象徴』、ディヴィッド S.リフトンの『ベスト・エヴィデンス―ケネディ暗殺の虚実』などの翻訳書もあり、アメリカ政治に関する研究を国際的に発信している。

土田宏は、アメリカ政治学という専門分野を通じて、日本におけるアメリカ思想の理解を深めることに貢献してきた。また、茶人としての活動でも日本文化の発信を行い、多方面での活動による影響力を持つ学者である。

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