在日ペルー人

在日ペルー人

在日ペルー人とは、日本に一定期間在住するペルー国籍の人々を指します。南米出身者の中ではブラジルに次いで多く、その多くがスペイン語を母語とし、カトリック教徒です。

概要

日本の法務省の統計によると、2023年12月末時点で日本に在留するペルー人は4万9114人であり、そのうち永住者とその家族が3万3151人を占めています。在留資格は永住者や定住者が大半で、就労制限のない人々が多いのが特徴です。

年代

在日ペルー人の男女比は男性がやや多く、年齢層は40代が最も多く、次いで30代となっています。全体の平均と比較すると、10歳未満から60代までの割合が高く、特に50代の割合が高い一方で、20代と30代の割合が低い傾向にあります。

在留資格

在日ペルー人の大部分は、永住者、永住者の配偶者、定住者、日本人の配偶者等の就労制限のない在留資格を持っています。留学などの制限のある在留資格を持つ人はごく少数です。

職種

在日ペルー人の労働者は製造業に従事する人が最も多く、次いで卸売業、小売業、建設業、宿泊業、飲食サービス業、医療、福祉、サービス業となっています。

地域

在日ペルー人の居住地域は、関東地方と東海地方に集中しており、特に愛知県や神奈川県など製造業が集積する地域に多く居住しています。東京都や大阪府などの大都市にはあまり居住していません。

家族

ペルー国籍を持つ家族の同伴率は低く、日本人の配偶者を持つペルー人も平均より低い割合です。

他の在日南米人との違い

在日ペルー人は、主にスペイン語を母語とするのに対し、在日ブラジル人はポルトガル語を母語とします。在日ブラジル人はペルー人の約4倍の人口規模を誇ります。また、在日ペルー人は関東地方に集中しているのに対し、在日ブラジル人は東海地方に多く居住しています。

ペルーとブラジルでは、経済状況や社会情勢に違いがあり、それが帰国者数や在留状況にも影響を与えていると考えられます。

歴史

1990年代、ペルーではハイパーインフレが発生し、その後日系人のアルベルト・フジモリが大統領に就任しましたが、政情不安が続きました。一方、日本では入国管理法が改正され、日系3世に定住資格が付与されたことで、在日ペルー人が急増しました。この時期には、犯罪件数も増加し、不法残留者も増加しました。

2000年代以降、在日ペルー人の数は増減を繰り返しましたが、犯罪件数や不法残留者は減少傾向にあります。

メディア

在日ペルー人向けのメディアとしては、インターナショナルプレス（新聞）やアイピーシー（テレビ局）があります。

関連情報

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