在日ルーマニア人

在日ルーマニア人

在日ルーマニア人とは、日本に一定期間在住するルーマニア国籍の人々を指します。また、日本に帰化や亡命をした人、およびその子孫はルーマニア系日本人と呼ばれます。

概要

1990年代後半以降、興行ビザの発給により来日するルーマニア人女性が急増しました。彼女たちの多くは、ロシア人女性やウクライナ人女性と共に、パブや飲食店などで働いていました。

法務省の在留外国人統計によると、大多数のルーマニア人女性は日本人男性と国際結婚をして日本に在住しています。2世を含めると、在日ルーマニア人コミュニティは欧州諸国の中では比較的大きく、イギリス人、フランス人、ロシア人、イタリア人、ドイツ人に次ぐ規模となっています。

統計

2015年の統計では、90日を超えて日本に滞在し、外国人登録をしている在日ルーマニア人の数は2,408人でした。1990年代後半から来日者が増加し、1991年には42人だったのが、2000年には2,449人に急増しました。2001年には3,151人とさらに増加しましたが、2003年の4,104人をピークに、その後は減少傾向にあります。2004年には4,091人、2005年には3,774人、2006年には2,856人と減少を続け、近年もその傾向は続いています。

在日ルーマニア人のうち、女性が1,824人と大半を占めています。年齢別に見ると30代が最も多く、他の年齢層は非常に少なくなっています。これは、2000年代前半に東欧パブなどで働くために来日した人が多かった影響と考えられます。

在留資格別に見ると、永住者が1,213人と最も多く、次いで日本人の配偶者等が384人、定住者が249人となっています。かつては主流であった興行ビザによる滞在者はわずか7人です。2005年に興行ビザの発給が大幅に制限されたため、日本人と国際結婚して在留資格を得た人以外は、多くが帰国しました。

都道府県別に見ると、最も多いのは東京都の535人で、次いで愛知県が231人、神奈川県が220人、長崎県が193人、大阪府が144人となっています。以下、埼玉県、千葉県、福岡県、静岡県の順に続いています。

著名な在日ルーマニア人・ルーマニア系日本人

以下に、著名な在日ルーマニア人およびルーマニア系日本人を列挙します。

ジョニー野村：ルーマニア生まれ。母親がルーマニアに亡命したロシア人。
野村祐人：ジョニー野村の息子。
室伏広治：夏季五輪金メダリスト。母親がルーマニア人。
室伏由佳：陸上選手。母親がルーマニア人。
古藤ロレナ：ルーマニア出身の女優・タレント。父親は日本人。
雑賀カアネ：アップフロントプロモーション所属の子役タレント。父親は日本人。
雑賀サクラ：アップフロントプロモーション所属の子役タレント。父親は日本人。
ギャルマト・ボグダン：東映アニメーション所属のプロデューサー。
デルチャ・ミハエラ・ガブリエラ：タレント。
ブルンドシュユ・ミレラ：実業家、タレント。
タラヌ・カタリン：プロ囲碁棋士。
エリカ・マリナ姉妹：父親は日本人。

関連項目

ルーマニア人のディアスポラ
日本とルーマニアの関係

外部リンク

ルーマニア オーソドックス教会 日本代表部
日本ルーマニア交流協会

もう一度検索