地上実況気象通報式

地上実況気象通報式（SYNOP）

地上実況気象通報式は、気象観測データを通信するために用いられる数値コードです。この形式は、国際気象機関であるWMOによってFM-12として定義されています。SYNOPは、有人観測所や無人観測所から収集された気象データを整理し、特定の時間毎に通信網を通じて送信します。通報は、主に3の倍数に当たる時間帯に実施され、観測所からの温度、気圧、視程といった基本的な気象情報が含まれます。

通報の構造

SYNOPの電文は、詳細な構造を持っています。電文は数種類の固定部分と様々な変動部分から成り、以下のような形式で組み立てられています。

```plaintext
xxxxx xxxxx 99xxx xxxxx xxxxx xxxxx 00xxx 1xxxx 2xxxx 3xxxx 4xxxx 5xxxx
6xxxx 7xxxx 8xxxx 9xxxx 222xx 0xxxx 1xxxx 2xxxx 3xxxx 4xxxx 5xxxx 6xxxx
70xxx 8xxxx
333 0xxxx 1xxxx 2xxxx 3xxxx 4xxxx 5xxxx xxxxx 6xxxx 7xxxx 8xxxx 9xxxx
```

ここで、`xxxxx`の部分は実際の気象データや観測所の位置情報、場合により速度と方向が含まれる箇所となり、数値が具体的な情報を表します。SYNOPのコードデータはWMOの発行物内で定義されていますが、各国によって定義の差異や国内での編集が行われることがあります。

天気図への適用

SYNOPのデータは、通常、地上天気図の作成に使用されます。航空用の気象データとしてはMETARが知られていますが、用途は異なるため、直接的に天気図に使用することはできません。たとえば、航空においては気圧高度計のデータを参考にしたQNH方式が使われますが、これは海面更正気圧と異なる場合があります。特に飛行場が高地でない限り、海面気圧とQNHとの間には1〜2hPaの差が生じることが一般的です。この差異は、悪天候時に拡大する可能性もあるため、注意が必要です。

まとめ

地上実況気象通報式は、気象観測における重要なデータ通信手段です。気象情報を適切に整理し、通報することで、地上天気図や航空気象情報の作成に貢献しています。また、これからはバイナリーデータでの報告が増えると予想され、今後の発展が期待されます。

関連項目

• - 気象通報式
• - METAR

外部リンク

• - SYNOPコードの説明（英語）
• - ドイツ気象サービスの天気情報スケジュール（英語）
• - SYNOPデコーダー Active/X（英語）

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