地方民間放送共同制作協議会

地方民間放送共同制作協議会（火曜会）について

地方民間放送共同制作協議会、通称「火曜会」は、日本国内にある37局の地方AMラジオ局が一堂に会する団体で、主に東京都・神奈川県・大阪府・岡山県以外のラジオ局が加盟しています。この協議会は、ラジオ番組の共同制作を目的とし、ラジオメディアの未来に貢献する活動を展開しています。

設立の経緯

火曜会の原点は1952年2月5日、仙台のラジオ局「ラジオ仙台」をはじめとする4局が東京で週に一度集まり、低予算で質の高い番組制作に取り組むための情報交換を始めたことに遡ります。当初「火曜クラブ」と名付けられたこの集まりは、全局が東京・銀座に事務所を置くことから、定期的な開催が可能でした。1957年には現在の名称である「火曜会」に改称され、現在に至っています。

火曜会は、もともとキー局を持たず、各局が自主的に制作した番組をネットワークする形で機能する「キー局のないネットワーク」に分類されています。そのため、各局の個性や地域の特性が反映された多様な番組が生まれる点が大きな特徴です。

番組制作と放送

火曜会に加盟するラジオ局は、火曜会のレギュラー番組を放送する際、できる限り休止を避ける方針を採用しています。特別番組が編成される場合でも、振り替え放送を実施し、規定の放送回数を超えないよう努めています。このようにして、リスナーに安定した番組供給を行い、地域に根ざした放送文化を育んでいます。

また、火曜会独自の番組も制作されており、ラジオ制作プロダクションとしての役割も果たしています。加盟局ごとの制作競争を通じて、より良い番組作りを目指しています。

表彰制度

火曜会は、加盟局の番組制作の質を向上させるための表彰制度も設けています。「火曜会ラジオスピリッツ」として知られるこの制度は、2017年の発足60周年を記念に導入されました。各局からの応募をもとに最優秀作品を選定し、製作費を助成する形で新たな番組制作を促進しています。2019年からは、様々な各局から受賞作品が選ばれ、ラジオドラマやドキュメンタリー番組が制作され、多くのリスナーに届けられています。

歴史ある番組

火曜会では、多くの歴史ある番組が制作されています。たとえば、土曜日に定期更新されている「録音風物誌」や、スバルプランニングによる「水森英夫のチップイン歌謡曲」などがあり、長年経て今も多くのリスナーに親しまれています。過去にも多彩な番組が放送されており、それぞれの番組が多くの支持を集めてきました。

取り組みの意義

このような火曜会が開催され、様々な地域でのラジオ文化の創造が進むことで、日本のラジオ産業は一層の活性化が期待されています。また、地域コミュニティへの情報提供や娯楽の場としての役割も果たしており、リスナーにとって大切な存在となっています。

火曜会は、これからも地域のラジオ局の連携を強化し、質の高い放送を通じて地域の声を届け続ける貴重な団体として、さらなる発展を目指していくことでしょう。

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