地球の果てからお家に帰ろう

地球の果てからお家に帰ろう

『地球の果てからお家に帰ろう』は、テレビ東京系列で放送されたユニークなコンセプトのバラエティ番組です。この番組の最大の特色は、「地球の果て」と形容されるような遠隔地に置き去りにされた挑戦者が、自らの力のみを頼りに故郷を目指すという点にあります。与えられるのは最低限の資金のみで、現代社会で必須ともいえる携帯電話や財布は没収され、通訳の助けも借りられません。こうした過酷な状況下で、いかに知恵と度胸を駆使して長距離を移動し、家族のもとへたどり着くかを追う「帰宅レース」が番組の核となっています。

第1シーズン

2014年4月14日から5月5日にかけて放送された第1シーズンは、ロシアのイルクーツクと日本の新潟県十日町市松之山という、文字通り「地球の果て」と言えるような場所をスタート地点として設定しました。挑戦者は日本時間の2014年3月23日に同時に旅を開始しています。

ルール

第1シーズンの主なルールは以下の通りです。

スタート地点で財布と携帯電話は没収され、通訳のサポートも受けられません。
移動資金として、スタート地点の現地通貨で10万円分が支給されます。この金額で、宿泊費、食費、そして交通費（飛行機代を含む）のすべてを賄う必要があります。
飛行機は移動手段として利用できますが、その使用は旅を通じて一度きりです。さらに、複数の便を乗り継ぐことは許されず、スタート地点から直接の直行便を選ばなければなりません。
最終的なゴールは、自力で自宅へたどり着き、家族と対面することと定められました。

出演者

このシーズンに帰宅を試みたのは以下の2名です。

高橋佑介（真夜中クラシック）: ロシア語は全く話せず、英語も片言程度という言語の壁に直面しました。
コステュミーンスカヤ・エカテリーナ: イルクーツク在住のロシア人女性で、ある程度の日本語を話すことができました。

結果

激しい帰宅レースの結果、勝者となったのはエカテリーナ氏でした。彼女は5867kmもの距離を161時間58分という記録で踏破し、先に家族のもとへたどり着きました。一方、高橋氏は5049kmを162時間13分で帰還しましたが、わずかの差で敗者となりました。

放送に関する補足

このシーズン中には、世界卓球中継の影響で放送時間の変更や、当初予定されていた休止が日本女子チームの決勝進出によって取り消され、急遽最終回が前倒しされるなどの編成変更がありました。

第2シーズン

2014年11月4日から放送が開始された第2シーズンでは、ルールに一部変更が加えられました。新たな挑戦者たちが、世界各地の未知の場所から日本への帰還を目指します。

概要・ルール

第2シーズンの主な変更点とルールは以下の通りです。

指定されたスタート地点から、7日以内という期限内に日本へ帰国することを目指します。
帰国資金として与えられるのは、現地通貨で5万円分です。この資金には飛行機代は含まれません。
期限内に日本への帰国に成功すれば賞金10万円が与えられますが、失敗した場合は支給された資金5万円に加え、自費で帰国時の飛行機代を負担しなければなりません。
飛行機の使用は一度のみ、乗り継ぎ不可で、日本への直行便に限られます。
第1シーズン同様、財布と携帯電話は没収されます。さらに、スタート地点へ向かう間にその国の情報や帰宅ルートを事前に調べることは禁じられ、スタート地点では目隠しをされて移動させられます。
撮影スタッフは挑戦者の行動に一切干渉せず、ただ同行するのみです。

出演者

このシーズンに帰宅に挑戦したのは以下の2名です。

第1章: 井上マー
第2章: ジョイマン 高木

パイロット版『人レース』

『地球の果てからお家に帰ろう』の企画の源流として、2010年12月28日にテレビ東京で放送されたパイロット版特番『至急帰宅セヨ 白熱帰宅バトル『人レース』』があります。番組の趣旨や基本的なルールは『地球の果てからお家に帰ろう』とほぼ同様でした。

実況はテレビ東京アナウンサーの島田弘久氏が担当しました。
解説はバカリズム氏が務めました。
* この特番で帰宅に挑んだのは、大西ライオン氏と望月かおり氏の2名でした。

これらの企画を通じて、「自力で家に帰る」という普遍的な行為を、過酷なサバイバルとドラマチックな人間ドキュメントへと昇華させ、視聴者に大きなインパクトを与えました。

もう一度検索