地球アゴラ

地球アゴラ

NHKのBS1で2007年4月15日からレギュラー放送が始まった情報番組、それが『地球アゴラ』です。この番組の最大の特徴は、世界各地に住む日本人、通称「アゴラー」たちとインターネット回線を使ってスタジオを生中継で繋ぎ、彼らが暮らす現地の最新ニュースや話題、日々の暮らしぶりなどを生放送で語り合うというスタイルでした。これにより、視聴者は世界の「今」を、そこに暮らす人々の視点を通してリアルに感じることができました。また、特定のテーマが設定された回には、その分野の専門家や著名人などをスタジオゲストとして招き、議論を深める構成も取られました。

番組の軌跡と変遷

『地球アゴラ』は、レギュラー放送開始に先立つ2006年12月17日に特別番組として放送され、その反響を受けて2007年4月15日からレギュラー化されました。当初は月2回の放送でしたが、徐々に放送頻度が増え、2008年4月からは月3回、そして2011年4月からは毎週放送へと拡大しました。

放送チャンネルに関しても変化がありました。2011年の衛星放送再編に伴い、旧衛星第1テレビから新しいNHK BS1へと移行。この時期には、他番組との連携も試みられ、『アジアクロスロード』とのコラボレーション企画なども実施されています。放送時間も幾度か変更され、BS1移行当初は日曜日の22時台でしたが、2013年4月からは夕方の17時台に移りました。

毎週のレギュラー放送は、2015年3月をもって一旦区切りを迎えましたが、番組自体は終了せず、その後は不定期での2時間枠特番として放送される形態となりました。

地球アゴラ with You

2011年秋からは、『地球アゴラ with You』と題した新たな試みも行われました。これは、通常のスタジオを飛び出して、大学や専門学校など日本の様々な場所から番組を放送する企画です。現地の学生たちと、インターネットで繋がった世界中の「アゴラー」たちが直接意見を交換し合う対話形式で、若い世代の視点から世界の課題や多様な文化について語り合いました。この企画は教育機関の他、羽田空港などからも放送されました。

歴代の主な出演者

番組を進行した主な出演者は以下の通りです。

司会
メイン司会：川平慈英、中野裕太、LiLiCo、パトリック・ハーラン
進行役（NHKアナウンサー）：有働由美子、住吉美紀、鎌倉千秋、首藤奈知子、三輪秀香、柴崎行雄

ナレーターは宮島史年が務めました。

東日本大震災による影響

2011年3月11日に発生した東日本大震災の影響で、同年3月13日および3月20日の放送は休止となりました。これは、震災に伴う緊急の特別放送体制として、旧BS1でNHK総合テレビの同時放送が行われたためです。

『地球アゴラ』は、インターネットという技術を活用し、世界の様々な場所に暮らす人々の生の声を通して、視聴者に国際的な視野と多様な価値観を提供する役割を果たした番組と言えるでしょう。そのユニークなスタイルは、多くの視聴者に世界の広がりとそこで暮らす人々の存在を身近に感じさせました。

番組の詳細は、関連資料やNHK放送史などでご確認いただけます。

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