坂城大橋

坂城大橋：千曲川に架かる壮大なラーメン橋

坂城大橋は、長野県埴科郡坂城町の上五明と坂城を結び、千曲川を跨ぐ長野県道160号上室賀坂城停車場線に位置する橋長675mの橋梁です。その特徴的な構造と、建設に至る背景、そして地域における役割について詳しく解説します。

概要

坂城大橋は、PC9径間連続有ヒンジTラーメン箱桁橋、RC4径間連続中空床版橋2連、PC単径間中空床版橋1連という複合的な構造を持っています。

形式：PC9径間連続有ヒンジTラーメン箱桁橋・RC4径間連続中空床版橋2連・PC単径間中空床版橋1連
橋長：675.000 m
支間割：60.6 m + ( 3×68.000 m )
幅員：12.0 m
* 工法：ディビダーク式カンチレバー工法

渡河部の上部構造は、P9からA2の間で隣接する桁との結合部にヒンジが採用された、有ヒンジラーメン橋です。この渡河部には、常時施工が可能なディビダーク式カンチレバー工法が用いられました。橋長675m、径間数18は、千曲建設事務所管内において最長を誇ります。

歴史

坂城町中心部と千曲川左岸を結ぶ橋としては、以前は坂城大橋の下流に位置する昭和橋が利用されていました。しかし、昭和橋は1937年（昭和12年）に架設された古い橋であり、交通量の増加に伴い渋滞が深刻化していました。そのため、新たな橋の建設が求められ、1974年（昭和49年）に昭和橋の上流500mの位置に坂城大橋の建設が長野県によって着手されました。橋本体の工事は1981年（昭和56年）7月25日に始まり、1987年（昭和62年）11月16日に開通しました。

坂城大橋の完成後、この橋は長野県道160号上室賀坂城停車場線に指定され、それまで県道橋であった昭和橋は町道橋に戻りました。

建設の背景

坂城大橋の建設は、昭和橋の老朽化と交通渋滞の緩和を目的としていました。新しい橋の建設によって、地域住民の生活の質が向上し、経済活動の活性化にも寄与することが期待されました。

構造の特徴

坂城大橋の最大の特徴は、有ヒンジラーメン橋という構造です。この構造は、橋の耐久性を高め、地震などの自然災害に対する安全性を向上させる効果があります。また、ディビダーク式カンチレバー工法を用いることで、河川の流れを妨げることなく、効率的な橋の建設が可能になりました。

地域への貢献

坂城大橋は、坂城町とその周辺地域を結ぶ重要な交通インフラとして、地域経済の発展に大きく貢献しています。また、災害時には緊急輸送路としての役割も担い、地域住民の安全を守る上で欠かせない存在となっています。

まとめ

坂城大橋は、その美しい景観と優れた構造、そして地域への貢献という点で、非常に価値のある橋梁です。千曲川を訪れる際には、ぜひこの橋を渡り、その壮大さを体感してみてください。

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