坂本サク

坂本 サク（さかもと サク）

人物と経歴

1976年5月10日、東京都に生まれる。日本の映像作家、アニメーション映画監督として活動している。多摩美術大学グラフィックデザイン科にて専門的な学びを深め、同科を卒業した。大学で培ったグラフィックデザインの知識と技術を基盤に、独自の視点を持つアニメーション制作の道へと進んだ。現在も創作活動を精力的に続ける傍ら、尚美学園大学芸術情報学部にて専任講師として教鞭をとり、後進の育成にも貢献している。

アニメーション作品

初期から短編作品を中心に発表し、作家としてのキャリアを築いてきた。その後、長編作品へと活動の幅を広げ、劇場公開を実現させている。

短編アニメーション

『摩訶不思議』：2000年に発表された初期の短編作品。
『フィッシャーマン』：2002年に制作された短編作品。

長編アニメーション映画

自身が監督を務めた長編映画は、独特の世界観と表現手法で注目を集めている。
『アラーニェの虫籠』（2018年公開）
約75分の作品として、2018年に劇場で公開された。この映画は、監督自身が脚本、アニメーション制作、編集など、制作過程の主要な部分をほぼ一人で担当したことでも特筆される。主演として声優の花澤香菜が起用され、作品世界に深みを与えた。製作およびプロデュースは福谷修が手掛けた。ホラーテイストを含む、視覚的にも強烈なインパクトを持つ作品として知られる。
『アムリタの饗宴』（2023年公開）
『アラーニェの虫籠』に続く、坂本サク監督の新たな長編アニメーション映画として制作された。2023年に劇場公開され、前作で示された監督の世界観や表現がどのように展開されているかが注目された。

NHKみんなのうた

自主制作作品に加え、NHKの長寿番組「みんなのうた」向けのアニメーション映像も多数手がけている。楽曲の世界観を視覚的に豊かに表現する映像は、多くの視聴者に親しまれている。
「花風車の森」 / しまだあや：2006年6月・7月に放送された楽曲のアニメーションを担当。
「風を連れて」 / 沢田知可子：2012年10月・11月に放送された楽曲の映像を手がけた。
* 「七つの海」 / 彩：2013年12月・2014年1月に放送。この映像は、通常の「みんなのうた」の放送枠とは異なり、楽曲が5分間1曲枠（ロングのうた）であったため、より長尺の映像として制作された。

その他の活動

映像制作や監督業に加え、尚美学園大学芸術情報学部において専任講師として後進の指導にあたり、教育分野でも重要な役割を果たしている。

まとめ

坂本サクは、多摩美術大学で学んだ後、映像作家・アニメーション映画監督として活動を開始。短編を経て、『アラーニェの虫籠』『アムリタの饗宴』といった劇場公開長編アニメを手がけ、独自の世界観で知られる。また、NHK「みんなのうた」の映像制作や、大学での講師活動など、その活動範囲は多岐にわたる。

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