坪口昌恭

坪口昌恭

坪口昌恭（つぼぐち まさやす、1964年12月3日 - ）は、日本の音楽シーンで独自な存在感を放つジャズミュージシャンです。ピアニスト、キーボーディスト、作曲家として多岐にわたる活動を展開し、その音楽性は常に進化を続けています。福井大学工学部応用物理学科を卒業後、尚美学園大学音楽表現学科ならびに同大学院音楽表現専攻ジャズ&コンテンポラリー分野で教授を務め、後進の育成にも力を注いでいます。

多彩な音楽活動

坪口は、自己のグループである『坪口昌恭PROJECT』（1989年～1998年）や『TZBO LABO』（1995年～1999年）をはじめ、菊地成孔とのエレクトロ・ジャズユニット『東京ザヴィヌルバッハ』(1999年〜)、そして『Ortance』(2018年〜)といった様々なプロジェクトで活動してきました。

東京ザヴィヌルバッハ

菊地成孔とのユニットでは、ジャズを基軸にしながらも、アフリカ音楽や電子音楽の要素を大胆に取り入れた斬新な音楽性を展開。エレクトロ・ジャズというジャンルを牽引し、多くの音楽ファンを魅了しました。

Ortance

ギタリスト西田修大、ドラマー大井一彌とのトリオでは、ジャズの枠にとらわれない自由な音楽表現を追求。ジャンルレスなサウンドスケープで、聴く者の深層心理に迫るような音楽体験を提供しています。

音楽性

坪口の音楽の特徴は、牧歌性と都会性、アバンギャルドとオーソドックスといった相反する要素を巧みに融合させるバランス感覚にあります。冷静かつ大胆な演奏スタイルは、多くのリスナーや批評家から高い評価を受けています。

家族

両親は「福井ソアーベ児童合唱団」を主宰していた坪口純朗と坪口晴美。音楽一家に育ち、その才能を開花させました。実弟は、東方神起や倖田來未などのサポートドラマーを務める高尾俊行です。

経歴

福井県で音楽教師の両親のもとに生まれ育ち、幼少期から音楽に親しんできました。大阪に移住してからは合唱やピアノ、中学・高校時代は吹奏楽部でフレンチホルンを演奏。中学時代にはバンドを結成し、耳コピーを通じてコードネームによる自由な演奏に目覚めました。高校時代には吹奏楽やビッグバンドのアレンジを独学で行い、音楽への探求心を深めていきました。

1987年に上京し、音楽制作を行う傍ら、新宿PIT INNを中心にオリジナルなジャズを追求。1991年からは尚美学園短期大学の専任講師となり、後進の指導にあたっています。

主な作品

VIGOROUS (2005年)
ANDROGRAFFITI (2006年)
Abyssinian...Solo Piano (2010年)
A Cat On Modular (2013年)
ESCARGOT (Ortance, 2019年)
SCENERY (Ortance, 2023年)

受賞歴

* 特になし

その他の活動

坪口は、演奏活動や教育活動に加えて、音楽雑誌への執筆や研究論文の発表も行っています。理論的な知識と実践的な経験を融合させ、音楽の奥深さを伝えています。

まとめ

坪口昌恭は、常に新しい音楽の可能性を追求し、進化を続ける音楽家です。その創造性は、日本の音楽シーンに大きな影響を与え続けています。

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